教場II 後編 ネタバレと感想 百日草の花言葉
木村拓哉さん主演のスペシャルドラマ、【教場II】の後編を視聴しました。これまた実に盛り沢山の内容で見ごたえがありましたね~
。終盤のサプライズもまた楽しかったです
。しかも、最後の最後、エンドロールが流れてもう止めようと思ったそこで、風間が右目を失ったシーンが映し出されました
。いや~驚きました。まさかそこに鳥羽も関わっていたとは?
以下ネタバレのあらすじです。今回もまた登場人物ごとに焦点を絞ってまとめてあります。義眼の件は最後に取っておきまするね。
田澤愛子
警察学校に来た理由
田澤愛子(松本まりか~霧島まゆみ@竜の道)は今年赴任してきた副教官です。警察学校に来る前は強行犯の刑事をしていたということですが、自分が警察学校時代は成績優秀で、総代も務めたと生徒たちに語っていました。
風間の鋭い眼光は、そんな田澤の嘘も見抜きます。警察学校では生徒たちに週末の外出を禁じていたそうなのですが、田澤自身はいつも外出していたことを指摘されました。田澤は、病気の父を見舞っていると答えます。風間はいつからだ?と尋ねると、田澤は2カ月前からだと答えました。
でもこれは真っ赤な嘘で、田澤は、こともあろうに、生徒の比嘉太偉智を引っ張りまわしていたことが判明します。成績優秀で剣道も強い~あれからもちょくちょく風間の相手をしていたらしい比嘉を利用して、風間本人を陥れようとしていたのだそうです
。
どうやら風間は、おそらくはその容貌のせいで、前の職場の上司からひどい嫌がらせを受けていたらしいのです。それで田澤は精神を病み、同じ警察の「上司」を苦しめることでその腹いせをしようと考えたらしいですね。実際1年前にも問題を起こしていたそうです。でも風間はそう甘くはなかった。
制裁
風間は、火災現場での救助訓練の際、この田澤を徹底的に追い詰めました。下に敷いてあるエアマットの空気を抜かせた上で、田澤を4階から突き落とそうとします
。それを「救助役」の比嘉に助けさせました。風間はあらかじめ比嘉に田澤の腕をつかんでおくよう命じていたのです。田澤は必死で比嘉に助けを求めました。早く上げて!!教官、無理です!!
風間はそこで田澤の悪事を暴露します。田澤は自ら比嘉を誘惑しておきながら、逆に誘惑されたと嘘の報告をしたのだそうです
。比嘉は、祖父から柔道を教えられた時に左利きに矯正されたそうなのですが、文字を書くのは右手だったことを田澤は知らず、比嘉の報告書をわざわざ左利きであるかのように偽造し、比嘉の訴えをもみ消しました
。
比嘉は、セクハラを受けても、なお必死で田澤を引っ張り上げようとしましたが、最後は力尽きて腕を放してしまいました。でも救急隊は即座にエアマットを膨らませ、なんとか田澤を救ったそうです。田澤は腕を捻挫?しただけで済んだらしい。
田澤は退職届を用意してきましたが、校長の四方田(小日向文世)は「訓戒」だけで済ませました。そして田澤に、風間は右目のことがあってから、誰に対しても厳しいと伝えます。覚悟して職務に当たってください。気を休める時間などありませんよ。
そんな田澤に廊下で遭遇した比嘉は敬礼をし、鍛え方が足りなかった、二度とあのような失態をさらさないようにする、と誓いました。
警察官への志望動機
多大な期待
漆原もある意味、親の期待から入校した一人でしたが、それよりも、親や親族の「縛り」から入校した生徒も二人いました。杣と伊佐木です。杣は母親が、伊佐木は父と叔父が県警の幹部でした。ふたりは、偶然にも、幼い頃同じ「警察のパーティ」に連れていかれており、そこで一緒に写真に写っていたそうなのです。
杣と伊佐木は食堂で同じ「チーズハンバーグ」を食べた時に、それが昔からの定番メニューであると伊佐木が語ったことから、互いの素性を知りました。その後ふたりは急速に接近し、ついには伊佐木が妊娠するまでになったそうです。
反抗
杣は、母の期待に応えるのが嫌さに、こっそり爆弾を作ろうとしていました。警察学校の備品を盗み、爆弾で問題を起こせば、自動的に退校になると考えたそうです
。ところが、これは事前に風間に見つかりました。風間はふたりに退校届を渡す一方で、二人が得難い人材であると仄めかします
。
警察を辞めない方がいい理由
ふたりは風間から、警察を辞めた方がいい理由とそうでない理由を書けと命じられました。そこでふたりは「風間に褒められたこと」を挙げます。風間教官に褒められてうれしかった!
友の支え
二人の様子を心配していた石上が助け舟を出しました。杣は学校を続け、伊佐木は休学して出産した後に復学すればいいと助言したのです。杣と伊佐木は「家族」になろうと心に決め、その家族のために警察官になろうと誓いました
。
こうして伊佐木は退行していくのですが、いつも辞めた生徒のネームプレートを剥がしに来る事務員の小野春江(高橋ひとみ~上大岡八千代@ベビーシッター・ギン!)は、この伊佐木のプレートだけ、薔薇の模様のビニール袋にしまっていました。
石上が休校した理由
石上が休校したのは、やはり「事故」が原因でした。しかもそれはある一人の生徒が意図的に仕組んだことだったそうです。
ライバル意識
石上の同期の浦美慶介(三浦貴大)と出馬求久(重岡大毅~野中春樹@知らなくていいコト)はともに成績優秀で「総代」を争う良きライバルでした。が、ある時行われた交通取締りの授業で、出馬がわざとハンドルを切り損ねたふりをして浦美をはねてしまったのだそうです
。出馬は「蜂が車内に入ってきたので驚いたから」と説明しましたが、それもまた嘘だったらしい
。
自分を恥じた出馬は、石上から慰められたことでますます落ち込み、屋上から飛び降りて自殺を図りました。結果、命に別状はなかったものの、足に障害が残ったことを理由に自主退校したそうです。一方の浦見は治療後に復学して卒業しました。自分の浅はかな行為を猛省した石上は休校届を出しましたが、どうしても警察官になりたくて、復学して来たそうです
。
すべてを背負って前へ
風間は、その時の感情が石上を苦しめていると指摘しました。それで敢えて、出馬が飛び降りたのは石上の軽率な励ましのせいだと決めつけます。
なぜ君は戻って来た?警察官になりたいのか?ここを卒業したら、君は出馬だけじゃなく、市民の命を背負うことになるのを分かっているか?
風間は石上に何度も復唱させました。ここを卒業したら、私は市民の命を背負うことになります!
なぜならそれは石上だけではないからです。石上を信じ、「見てみぬふりをせず」、駆け付けてきた他の生徒たちにも、これを心に刻ませたかったから
。
稲辺を背負った鳥羽に堂本を背負った忍野、宮坂を心に刻んだ漆原に田澤を背負った比嘉、そして伊佐木を背負った杣。皆もそれが分かっていました。君(たち)は、既に出馬(それぞれの)ことを背負っている。それを忘れるな。
風間はそう告げてさらにこう言い渡します。
あしたから卒業検定の試験が始まる。背負った仲間のためにも必ず合格しろ。全力で挑め。
風間が生徒たちに厳しいのは、どんなに厳しく教育して送り出しても、それでも尚、命を落としてしまうことがあるからです。それを知った田澤は激しく恥じ入りました。でも風間は田澤に、過ちを犯した者に相応しい仕事が警察官だ、と教えます。田澤は現場への復帰が決まったそうです。
感動の卒業式
皆、無事検定に合格し、卒業式を迎えました。式では客席に伊佐木の姿も見えます。杣は幼い時と同じように右手を胸に当てて、でも今度は厭々じゃなくてその決意のほどを表していました
。そして総代として答辞を述べます。
人は誰も過ちを犯すが、その過去から逃げるのか、背負って生きていくかで人生は変わる~教官がそう教えてくれた。同期生との強い絆は今後の警察人生の大きな支えになると確信している。
校庭では、風間が一人一人と握手を交わし、その思い出を蘇らせました。中でも比嘉は「剣道に打ち込んだ者の手だ」と褒められます。比嘉は大会で優勝を目指す、と約束しました。そして漆原は「宮坂先輩は僕の中で生きている」と語ります。その言葉通り、漆原はどんな時でも必ず定刻の10分前には到着するようになったそうです
。また出馬も今では復学を願っていたそうで、石上からそれを聞いた風間は、面白い、待っていると伝えてくれ、と答えました
。
エピローグ
宮坂の月命日、198期生だった岸川(葵わかな)は事故現場で手を合わせていました。旅館の女将になった枝元(富田望生)のもとには「巡査部長」(明石家さんま)が来てくれます。今は忍野の上司のようでしたね
。枝元は同期全員の写真とともに、宮坂から送られてきた例の「ツーショット」の写真も飾って彼の冥福を祈っていたようです
。
学校では、新たな生徒たちが緊張した面持ちで風間を迎えていました。風間は相変わらず、白紙の退校届を持参しています。
風間が義眼になった理由
そして、冒頭でも触れたように、もう終わりか~と思っていた頃に、突如、かつての映像が流れました。まだ刑事だった風間が後輩の遠野章宏(北村匠海~板垣純@おカネの切れ目が恋のはじまり)とともに張り込みをしていたところ、遠野が不審者に声を掛けた=職質をしようとしたばっかりに襲われてしまいます
。男は千枚通しを持っていたのです
。
風間は必死で遠野を助けようとしましたが、自らも隙を狙われて右目を刺されてしまいました。そしてその時、そのビルに花束を届けに来たバイク便のドライバーが、なんと、鳥羽だったのだそうです
。
遠野は警察学校で四方田の生徒だったらしく、体力も胆力も無かったが、成績が良いと言うだけで卒業させて風間に託したことを、四方田は今でも後悔していたそうです。
感想
生徒たちが、それぞれの傷を胸にしまって、その痛みを感じながら成長しようとする様子がまた素晴らしかったですね。ちなみに、風間や四方田が世話をしていた花壇に咲いていた花は百日草で、その花言葉は「
不在の友を想う
」だそうです。昨年は不覚にも気づきませんでしたが(汗、このような演出もまた心憎いですよね
。
あ~本当に楽しかったです。また来年、待ってます!
これまでに視聴した日本のドラマの視聴リストはこちらです
: 視聴ドラマ一覧~日本ドラマ編
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