路-ルウ-台湾エクスプレス あらすじと感想 第1話 それぞれの道
吉田修一さん原作、日台共同制作ドラマの【路(ルウ)~台湾エクスプレス】が始まりました。全3回です。これは久しぶりにジックリ視聴できて見ごたえがありましたね~
。「台湾エクスプレス」の建設に携わる人々、その中のひとりである多田春香と、彼女が台湾で出会ったエリックこと劉人豪をとりまく人々、そして台湾に住む名もなき人々とその交流が描かれています
。
台湾高速鉄道の建設にあたり、東京の商社である大井物産が日本の新幹線で「車両システムの優先交渉権」を獲得しました。台湾新幹線プロジェクトのリーダー、山尾一(寺脇康文~早瀬浩司@お母さん、娘をやめていいですか?)は、まだ入社4年目の多田春香(波瑠~小暮也映子@G線上のあなたと私)に台湾出向を命じます。春香はこれまでに計6回も、しかも一人で台湾に行くほどの台湾好きとして知られていたのです。
が、春香の顔は複雑そうでした。どうやら春香には長年付き合って結婚を視野に入れていた恋人がいるらしいのです。その恋人=池上繁之(大東駿介~太郎丸直樹@ケイジとケンジ)もまた、名古屋への転勤を命じられたところでした。
でも繁之は春香に台湾へ行けと勧めてくれます。その代わり、俺と結婚すること。
それで春香は台湾に行くことに決めました。
台湾に到着した春香は、事あるごとに、初めて台湾を訪れた時のことを思い出していきます。大学生だった春香は雑誌を片手にホテルを探していましたが見つからず、ちょうど近くにいたバイクに乗った男性にホテルへの道を尋ねたそうです。男性は快く道を教えてくれました
。
その翌日春香は再びその男性に遭遇します。男性も春香のことを覚えていて、ふたりは自己紹介をしました
。男性の名は「エリック」(炎亞綸アーロン)。中国名は発音が難しいという理由で、エリックで通しているらしいですね。
春香はエリックに台湾の町を案内してもらい、帰国する際にはエリックの電話番号を教えてもらったそうです。春香は自分の番号も教えようとしますが、エリックは、掛けてくれればいいから、と言って教えてもらわなかったのだそう。それなのに春香はその番号を書いた紙を無くしてしまって、連絡できなかったのだそうです
。
春香はなんとかエリックに会いたくて何度も台湾を訪れたそうなのに、その時の自分の気持ちが恋だったとは気づいてなかったようですね。
その後春香が台湾で雇われた社員のリンこと林芳慧(安娜李)にこの話を打ち明けると、リンは春香のために休み返上で駆けずりまわり、ついにエリックを見つけ出してくれました。エリックはなんと日本にいたのだそうです。しかも連絡ができなくなったのは春香が阪神大震災に巻き込まれたせいではないかと心配し、神戸にも捜しに行ってくれたのだそう
。
そのエリックの中国名は劉人豪と言い、今は日本の設計会社で働いていました。その会社の大先輩らしい葉山勝一郎(高橋長英~小野宏@限界集落株式会社)は、エリックが台湾から来たと聞いて大いに懐かしがり、家に招待してくれます。葉山はかつて台湾が日本の統治下にあった際、台湾に住んでいたのだそうです。大戦後日本に戻ってきた彼らを「湾生」と呼ぶそうです。
葉山の妻=曜子(岩本多代~古田幸恵@鴨川食堂)も湾生で、ふたりは幼馴染だったようですが、そこにもう一人、葉山の親友で台湾人の呂燿宗(楊烈)がいたのだそうです。日本名を中野赳夫と名乗っていた彼もまた曜子が好きだったらしく、ある日中野は葉山の気持ちを確かめようとしました。お前は曜子さんが好きか?俺は結婚を申し込もうと思っている。
葉山は、曜子との仲を否定しながらも、中野がプロポーズするのは許せませんでした。お前は台湾人で二等国民だからご両親が許さない!
中野との縁はそれっきりだったそうです。葉山は後にひどく己を恥じて後悔したそうです。中のは親友だったのに、日本人より劣ると馬鹿にしてしまった!
葉山と曜子は日本に戻ってから結婚したそうですが、葉山の心にはずっとその時の後悔がくすぶり続けていたらしく、腎臓が悪くて入院していた曜子は、見舞いに来たエリックにそう語り、いつか台湾に連れていってやってほしい、と頼みました。
それが、リンがエリックを見つけてきた頃のことです。春香がメールをする前に、エリックが春香にメールを送ってきました。今度台湾に戻るからその時に会いたい
。
春香はちょうどその頃、繁之からメールでプロポーズされたばかりでした。春香は少し前に繁之にエリックのことを打ち明け、たった1度会ったきりだと伝えています。それで繁之は安心してプロポーズをしてきたのです。
その返事を書こうか、エリックにメールを出そうか迷っていたところにこのメールが届くと、春香はすぐにエリックに返事を書きました。私も会いたい!
春香はついにエリックへの感情が「恋」だったことに気づきます。
その頃日本では曜子が亡くなったそうで、エリックはその葬儀に出席した後台湾に戻ってきたようです。
一方、「台湾エクスプレス」のプロジェクトでは台湾側との調整がつかず、衝突ばかりしていました。日本側の交渉の責任者、安西誠(井浦新~レ・ミゼラブル)は、日本新幹線の技術の高さを誇りに思い、なんとかそのまま採用してほしいと訴えますが、台湾側のジャック・バルト(Gary Edward Gitchel)は「台湾オリジナル」を目指したいのだと譲りません。それはレスター・王(梁正群)も同意見です。
特に折り合いがつかないのは運転士席の窓です。バルトは、運転士が窓から顔を出す必要はない、窓は危険だと反論します。あ~言われてみれば確かにそうかもしれませんね
。
その安西の頑張りは家族の理解が得られぬようで、妻子とは不仲のようだったのが気の毒でしたね。むしろ、かつての安西と同じように都会に憧れて台北に来たと語ったホステスのユキ(邵雨薇)と馬が合っていたようです。
ドラマの冒頭では、それから20年後、完成した台湾エクスプレスに、春香がよく行く台湾料理屋の親切なおばちゃん(林美秀)が乗り込んできて、得意そうにしている姿も映し出されました。知り合いがこの建設に関わったのよ。速い上に安全だなんてすごいわ!
それ以外では、台湾エクスプレスが通る予定の高雄に住んでいた張美青(吳玳昀)がカナダに留学中に日本人男性の子どもを身ごもり、故郷に戻ってきました。密かに美青を慕っていた陳威志(李梓誠)は、シングルマザーになった美青が心配でならないようです。
「路~台湾エクスプレス」は来週の放送も楽しみですね。
これまでに視聴した日本のドラマの視聴リストはこちらです
: 視聴ドラマ一覧~日本のドラマ編
- 関連記事
-
- 路-ルウ-台湾エクスプレス 最終回 あらすじと感想 皆の夢をつないで
- 路-ルウ-台湾エクスプレス あらすじと感想 第2話 再会
- 路-ルウ-台湾エクスプレス あらすじと感想 第1話 それぞれの道