MIU404 ネタバレと感想 第3話 分岐点と「大人」の責任
金曜ドラマ、【MIU404】の3話はまたなかなか見ごたえがありましたね~。正しい教育を受けられなかったために落ちこぼれてしまった子どもたちを、今、ここで何とか救いたいという願いがひしひしと伝わってきました
。学校も、そして家庭も、臭い物に蓋をするのではなく、シッカリその臭いものを拾い集めてきれいに洗う努力をしていただきたいものです
。
以下ネタバレのあらすじです。
西武蔵野署管内で、女性による「いたずら」の通報が相次いでいました。この「いたずら」の定義に対する桔梗の怒りにもまったく同感でした
。
いたずらではない、犯罪だ。美しい日本語で表現を和らげると、犯罪そのものまで何か美しいものの様にごまかされてしまう
。
その良い例が援助交際ですよね。何が援助交際だ、売春って言え、売春って。あ、つい熱くなってしもた
。
今回の「いたずら」は、若い女性が襲われていると通報をし、警察が出動するとその「犯人」が逃げ出して警察を振り切るという「ゲーム」らしいのですが、それとは別に、帰宅途中の女性をスタンガンで脅して体を撫でまわすという強制わいせつ犯も実際にいるらしく、警察としてはいたずらとして聞き流す訳にも行かず、困り果てていたのだそうです
。
その「いたずら」の犯人たちがやたらと足が速くて捕まらないと聞いた伊吹は、足の速さなら誰にも負けないと、犯人逮捕に名乗りを上げました。が、実際に遭遇して走ったところ、敵は1人じゃなかったことが判明します
。志摩が確認したところ、「見守り隊」の自販機の前にたむろしていたために、シッカリ面も割れました
。相手は高校生のようです。
片っ端から高校、しかも陸上部を当たったところ、ある女性校長のいる高校が怪しいとの連絡が入りました。その高校には1年前まで陸上部があったのに、急に廃部になったのだそうです。廃部になった原因は「ドーナツEP」というドラッグです。1年前、陸上部の部員が自校の部員のみならず、他校の部員にも勧めたことでこれが発覚したようですね。その部員は卒業してしまいましたが、その事実を知った校長はすべてを隠ぺいするために陸上部を潰してしまったそうです
。
子どもたちは大会にかける情熱の持っていき場を失い、このような「いたずら」に走ったのだそうです。リレー形式にしていたのもそのためだったのですね。また電話をかけた女性は陸上部のマネージャー=真木カホリ(山田杏奈~白河瞳@10の秘密)だったそうです。
九重は、たとえ未成年であっても責任を取るべきだと主張します。すべては自己責任だというのです
。
が、桔梗は、彼らが犯罪に走ったのは、教育を受ける機会を逸した結果だと反論し、社会全体でそのような子どもたちをどれだけ救い上げられるか、5年後、10年後の治安はそこにかかっているのだ、と語り聞かせました。こんな素敵な上司なら伊吹が(人間として)惚れるのも無理ありませんね
。
そして子どもたちはまたしても仕掛けてきました。警察が調べていると知ったら「常識的」にはやらないだろうと九重は言ったけど、伊吹の勘が当たりましたね
。あいつらはただ走りたいだけなんだ。常識なんてく〇くらえ!
走りたいならどこかその辺を走ればいいじゃないかと文句を言う九重に、陣馬もまた「正しい道」に戻してやらんとな、と諭します。確かに九重の言うことは正論なのですが、世の中そう正論通りには動きません。特に若い頃は、自分は決して過ちなど犯さない、道など間違えない、と信じているものですし、それはそれで素晴らしいことなのですが、志摩も指摘していたように、ある時ふとしたタイミングで過ちを犯したり、道を間違えたりする危険性は誰にも訪れるものなのです
。その時、そこで踏みとどまれるかどうか、会うべき誰かに会えるかどうかで、その子の人生が決まってしまう
。
話を元に戻しまするね。
部員たちからまた電話を頼まれた女子マネージャーの真木は、いつも通り、警察に通報した後、本物のわいせつ犯に見つかって襲われてしまいました。真木は必死で警察に連絡しますが、いつもの「いたずら」と声紋が一致し、無視されそうになります
。
そこを、通報を受けた女性職員が、その切実な声に気づいて今度は本物かもしれないと訴えてくれました。その連絡を受けた陣馬が「真木カホリ」の名を出すと、既に捕まった部員がそれはマネージャーだ、と教えてくれます。他の部員を追いかけていた志摩にも連絡が入り、志摩は部員にそのことを知らせました。おい!「真木カホリ」がわいせつ犯に襲われたぞ!!
お前らの業務妨害が犯人の逮捕を送らせたんだぞ!
伊吹も、ほぼほぼ追いついた部員に、これから襲われた真木カホリを助けに行くがお前はどうする?と声を掛けます。逃げるか来るか、今決めろ
。
これがこの子の将来を決める瞬間にもなりましたね。
全員、至急公衆電話!!
ただひとり、九重が追いかけていた成川岳(鈴鹿央士~町田義一@なつぞら)という少年だけは逃げてしまいました。九重だけは何も言わなかったのですよね
~とは見方が厳しすぎでしょうか
。
成川と同学年(3年生)の勝俣が、皆を代表して謝罪します。これまではいたずらでした。悪いのは俺と成川で、後輩たちはノリで付いてきただけです。どんな罰でも受けます。どうか真木を助けてください!!
西武蔵野署の毛利忠治(大倉孝二~名倉雅彦@僕とシッポと神楽坂)は、こっちは警察だから、通報があれば調べもするし、助けもする、と答えます。(ちなみにこの毛利忠治はアンナチュラルというドラマのキャラクターだそうですよ) その言葉通り、わいせつ犯は伊吹と志摩がタッグを組んで捕まえました
。
これでめでたしめでたし~とはなりません。捕まえた子どもたちは皆家裁送りとなり重々反省していたようですが、ネットで実名と顔写真が出回り、「世間も好き勝手に制裁を加え」ました。桔梗はそれは司法の仕事だと憤慨します
。
そして、逃げ延びた成川は前述したドラッグの売人(菅田将暉~柊一颯@3年A組)に目を付けられます。口では否定していましたが、コイツが学生たちにドラッグを売りつけていた陸上部の卒業生ですよね
。その陸上部の名簿はすべて校長がシュレッダーに掛けてしまいました
。一番罪深いのはこの校長ではないのでしょうか
。
それ以外では、これは言わずもがなですが、志摩が伊吹を「買っている」こと
、桔梗には幼い息子がいること、そして志摩はそんな桔梗が(女性として
)好きらしいことなどが知らされました
。その桔梗の息子の面倒を見てた女性(黒川智花)も何やら曰くがありそうでしたね
。
ちょうど今年はコロナ禍で、青春のすべてを賭けて部活動に打ち込んできた子どもたちが、その実力を発揮できずにいるという不遇に見舞われています。それに思いもよらない自然災害も大きな障害物となることでしょう。彼らがそうした障害物に出会った時、腐らずに、道を誤らずに済むように、行く先を照らす灯台の役割を果たせる大人でいたいものですね。
「MIU404」は来週の放送も楽しみですね。
MIU404 衣装キーホルダー 伊吹~何気に可愛くないっすか
これまでに視聴した日本のドラマの視聴リストはこちらです
: 視聴ドラマ一覧~日本ドラマ編
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