MIU404 最終回 「ゼロ」ネタバレと感想 是非シリーズ化を!
金曜ドラマ、【MIU404】もついに夕べが最終回でした。途中でめっちゃハラハラさせられましたが、最後は納得のいくようにまとめてくださって良かったです
。副題が「ゼロ」というからには、この続きがあると期待してもよろしいでしょうか
。以下ネタバレのあらすじです
。
現状
久住
同時爆破テロのフェイクニュースを流した後はぷっつり消息を絶ちました。成川の証言をもとに作られた似顔絵はそっくりでしたが、指名手配をかけるほどの証拠がないため公表することができません。
EPの工場は他人名義、陣馬をはねたトラックは偽造ナンバーで、その黒幕が久住だと証明することも難しい状態でした。
虚偽通報の余波
同時爆破テロ自体は偽物でしたが、そのおかげでパトカーや機捜車、消防に救急も出動して通信指令本部は大混乱となりました。その結果、28件もの110番通報の対応に遅れが出て、重大な結果をもたらしたケースは3件もあったのだそう。妊婦の搬送が遅れたことにより胎児が亡くなり、火災で古い寺が全焼し、陣馬は搬送が遅れたために急性硬膜下血腫が悪化しました
。
機捜
401
陣馬はあのままトラックに轢かれ、意識不明の昏睡状態がもう10日も続いていました。病室には各地の「うどん」が見舞いに届けられ、子どもたちは、思いがけない父の人望に驚きながら、その回復を祈っています。相棒を降ろされて、警察庁にもまだ戻れないでいた九重は、そんな陣馬を足しげく見舞い、自分が側にいたら、と後悔しきりでした
。
404=Not Found
陣馬と九重が抜けたこと、また、世間で「メロンパン号=MIU404」が爆破テロ犯人の車両だと誤解されて面白おかしく騒がれたことから、伊吹と志摩は401に配属されることになりました。が、これらの情報は、二人を知る人々の善意の書き込みにより、自浄されたそうです。
あの車に乗った刑事2人に助けられた
隊長の交代
桔梗は羽野麦のことで犯人に隙を見せることになった責任を取り、隊長を辞めることになりました。桔梗は2011年に3機捜で陣馬と相棒になったこともあるそうで、震災の年だっただけに、陣馬から多くを学んだそうです。
そんな陣馬があのようなことになってしまった。できることなら犯人逮捕を見届けたかったけれど、あとは皆が引き継いでくれると信じている。
志摩の暴走
志摩は前回、伊吹の提案に乗ってしまったことをひどく後悔していました。昔の志摩なら迷わず久住を追ったそうです。いくら「相棒」だからと言って、大切な決定を人任せにしたことが許せなかったようです。
志摩は、警察として動いている以上ルールを守らなければならないことを久住が熟知し、それを盾にしている限り、久住には勝てないと考えました。そこで10日間拘留されて出てきたRECに協力を求めます。
強くて清くて正しい警察官でいることにもう疲れたわ。
RECは自分も久住に復讐したいと承知してくれます。これまでさんざん他人を食い物にしてきたRECも、今回自分が同じ目に遭って少しは懲りたようですね。
志摩は早速久住のスマホケースの販売元をRECに探ってもらうことにしました。ネットで探すのは簡単ですが、問題は久住に知られてはいけないことです。そこで志摩は、久住の似顔絵を利用しました。本当の似顔絵を少しだけ不細工に書き換え、その下にURLを記してSNSで拡散させたのです。それを目にした久住は、そんな見え見えの罠にかかるのは馬鹿だとばかりに無視しました。久住はその頃海の上で新しいドラッグを作らせていたようです
。
が、中にはいるのですよね~そこをクリックしちゃう好奇心の強い愚か者たちが。そのURLこそ、久住のスマホケースに関する情報を集めるためのサイトでした。そこに寄せられた情報の中から、最も可能性の高いアーティストが浮上しますが、イギリス在住で友達からのメッセージにしか対応しないらしく、連絡を取ることができません。
志摩はここで九重を利用しました。イギリスは ICPO加盟国なので、警察庁から捜査要請ができるそうです。
その一方で志摩は、伊吹を巻き込むまいとして、彼を奥多摩に帰すよう桔梗に進言していました。桔梗は逆に、九重から伊吹の様子が心配だとの連絡を受け、伊吹の暴走を心配していたそうなのです。
志摩がついてれば大丈夫だとは思うけど。
その伊吹は伊吹で、志摩が一人で何かこそこそしているのが気になっていました。それで糸巻に頼んで盗聴器を手に入れ、志摩のバッグに忍ばせます。
手がかり
九重が、スマホケースの送付先を見つけてきました。父親のコネを使ってスコットランドヤードに協力を頼んでくれたそうです。
怪しむ九重に志摩は、警察の捜査からは外れているから秘密裏に頼んだだけだ、違法ではない、と説明しました。この会話を伊吹が盗聴しています。東京湾マリーナ気付の配送がクサいな
。
九重は、伊吹にはこのことを話しているのか、と尋ねました。志摩は話していないと答えます。
相棒なんて一時的な仕事相手にすぎない。考え方も違うし、やることなすこと相談なんてやってられっかよ。俺としたことがどうして信じてしまったのか。あいつを信じるべきじゃなかった。
伊吹はもう嫌になって盗聴を止めてしまいます。でもその後こそちゃんと聞くべきだったんですが。
伊吹は危なっかしいけど正しいヤツで、俺はあいつに正しいままでいてほしい。ああいう刑事が一人くらいいたっていい。それに助けられる人がきっとたくさんいる
九重は、志摩が違法なことをしていそうな予感がして食らいつきます。俺は嫌です!
人にはたくさんのスイッチがあって、いい方にも悪い方にもいく~そう言ったのは志摩さんですよ。ルールに反することはしない。単独行動も絶対禁止ですからね!!
この後志摩は盗聴マイクに気づきました。糸巻を問い詰めるとすぐに白状します。
対決
伊吹は早速東京湾マリーナへ先回りし、見事に久住を見つけました。久住(クズみ)はそこではトラッシュ(Trash=ゴミ)と名乗っていたそうです。ちなみに目黒では「五味」(ゴミ)と名乗っていたらしい。伊吹は久住の本音を探って「許すかどうか」を決めようとします。
お前は何がしたいの?
久住も逃げずに伊吹の相手をしました。
俺は大したことは何もしていない。作りたいヤツがクスリ作って、使いたいヤツが使て、人形になりたいヤツがなった。みんな頭悪いんやな。頭悪いヤツはみんな死んでもろたらええねん。汚いもん見んようにして自分だけはキレイやと思てる正しい人ら、み~んな泥水に流されて全部なくしてしまえばええねん
。
そう言って久住は伊吹をドラッグが充満する部屋に閉じ込めてしまいます。それからしばらくして志摩が駆け付けてきました。久住は志摩を仲間に誘おうとします。伊吹と別々に来た時点でふたりの亀裂を見破ったのです。これがまさに悪魔のなせる業
。
妄想
それからしばらくは、新しいドラッグを吸い込んだことによる妄想が展開されました。志摩は久住の仲間に撃ち殺され、怒った伊吹は久住を射殺します
。とんでもないことになったと思いながらも、時々「時計」がクローズアップされていたことだけが拠り所でした
。案の定、それはすべて妄想で、実際は、伊吹と志摩は拘束されていただけだったそうです
。
これは「何かのスイッチで進む道を間違える、その時が来るまで誰にも分からない」という志摩の言葉を具現化したものと思われます。こうなったら大変なんだぞ、という教訓ですね。
相棒、復活
九重は、いまだ目覚めない陣馬の病室へ行き、どんどこ増えるうどんを見ながら、早く起きないと病室が「うどんの館」になってしまうと語り掛けました。
俺が作った博多うどんも食べてよ。「コシがない」って文句言ってよ。
九重は出会った頃を思い出し、ぶつくさつぶやきます。
たまがったなあ、あん時。最悪なおいしゃんと何で組まんといかんとかって。もっかい、もっかい一緒に酒飲みましょうよ、つきあうから。陣馬さん!!
それらがついに陣馬を目覚めさせます。陣馬は九重の頭を触り、そのリクエストに応えました
。
博多うどん、コシがねえな。
九重はすぐに伊吹と志摩に連絡を入れます。電話が通じなかったので、何度もメールを送りました
。
反撃
おそらくはその振動で先に目覚めた伊吹は、最強な歯で、志摩の拘束を噛み切りました。志摩はあやうく肉まで噛みちぎられるところでしたね。イタタタタ!
拘束が解けたので早速携帯を確認したところ、朗報が山ほど入っていたという訳です。ふたりは早速九重に協力を要請し、海に飛び込みました。九重はすぐに本部に連絡を入れます。そこには既に新しい隊長が来ていますが、事情を知らないので話が通じません
。
そこで桔梗が檄を飛ばしました。谷山さん!湾岸署の水上安全課につないで!!
桔梗はマメジに連絡し、現場の指揮を執らせてほしいと脅迫、否依頼します。後任者の面目と未来のどちらが大事ですかっ!!
桔梗に一喝されたマメジは新しい隊長に、桔梗に指揮を執らせるよう命じました。
「しかし」も「かかし」もない!いいからやらせろ。未来を優先!
その頃伊吹と志摩は海岸に辿り着き、近くの店で借りたお揃いの「I Love Japan」のTシャツに着替えていました。そこへ九重がメロンパン号を運転して駆け付けてきます
。九重はジャンパーや置き靴も持ってきてくれました。伊吹は九重に、志摩は伊吹に謝罪します。
悪かった、ひとりでやろうとして。俺がバカだった。
九重はそんなふたりに声を掛けます。行きますよ、バカ二人。
一方の久住は竹芝で上陸し、屋形船に乗り込んで逃走を図ろうとしていました。知人の「ケンちゃん」からプライベートジェットを借りようとしていたのです。が、そこをアフリカ原住民並みの視力を持つ伊吹に見つかりました
。
行ってこいっ!
伊吹は走りに走って屋形船に追いつき、その屋根に飛び降ります。久住っ!!もちろん志摩も、こちらは自転車で追いかけてきていました
。
追い詰められた久住は、自分から橋に頭をぶつけて怪我をし、警察の暴行を訴えようとします。屋形船に乗っている連れが証人だとのたまいました。
警察にやられたー!殺されるー!
ところが、その連れは誰も久住に興味などありませんでした。皆ドラッグで「イイ気持ち」になっていたのです
。ケンちゃんに至っては、血だらけの久住を見て、大笑いしていました。どうしたの?真っ赤じゃん!
伊吹と志摩は呆れたようにこの光景を見ていました。
お前の望み通りの世界だ。こんな世界にしたお前を俺は一生許さない。許さないから殺してやんねえ。そんな楽さしてたまるか。生きて俺達とここで苦しめ。
こうして久住はついに逮捕されました。
フィナーレ
陣馬も現場に戻ってきました。機捜うどん作るぞ!湯切りするぞー!
また九重は警察庁で自分ができることをマメジに提案しています。その中の「天下り制度の廃止」については、自分の退職後も考慮しただろうマメジは、20年ぐらいかかると答えていました
。
久住の身元を示すものは何も見つからず、本人も完全黙秘を貫いているそうです。とりあえず罪に問えるのは、船内で違法薬物を作っていたことだけらしいです
。
伊吹と志摩は「バックドア」(官公庁などのシステムに仕込まれた秘密の入り口)の話を思い出し、最悪の事態になる前に俺たちが止めたと思おうと納得していたようですが、久住がもし数年で刑期を終えて出てきたら、今よりもっと怖いような気がしませんか。
でもとりあえずは、MIU404はコロナにも負けず、密を避け、ディスタンスを守って今日も活躍を続けている、で終わりました
。確かに今は落ち着いてはいますが、完全に終息するまでは油断できませんものね
。
感想
単なる刑事もの、バディものとは異なり、機捜の全員が日々ジレンマと葛藤しながら、小さな正義を積み重ねていこうとする姿が実に心地よかったです。この世の中は確かに理不尽なことだらけですが、それに自らの手で裁きを下してしまっては、世界は無法地帯と化してしまいます
。久住自身、これまでバカにしてきた人間たちを頼ろうとしてしっぺ返しを食らったという結末がまた辛辣でしたね
。
冒頭でも触れましたが、いつかコロナが落ち着いた頃にでもまた是非続編を作っていただきたいです。良いドラマを作ってくださって本当にありがとうございました
。
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