ナイルパーチの女子会 第3話 なんでも一緒はあり得ない
柚木麻子氏原作、水川あさみさん主演のドラマ、【ナイルパーチの女子会】は3話もなかなか面白かったです。おばさんの感覚だと、これは別にドロドロしてないのでやんす
。むしろ、ふたりとも苦しそうだなあと見ていて可哀そうになります
。これが高じると「異常」と判断されちゃうのでしょうけれど
。以下あっさりネタバレです
。
栄利子の高校時代
栄利子は高校時代にも「ストーカー」扱いされたことがあったそうです。というより、ストーカーだったのかな
。その相手が圭子(森矢カンナ)ですね。その時は親や教師が中に入ってことを穏便に済ませたようです。
その後圭子は仕事も結婚も長続きはしなかったらしい。自分は就職してバリバリ仕事をこなしているという自負のある栄利子は、ほら見たことかと圭子をバカにしていました。(私をストーカー扱いした)あの子が長続きするはずないわ。ただ家でゴロゴロして貴重な時間を無駄にしているだけよ。
そういいながら、自分も翔子に執着するあまり「時間を無駄」にしていることには気づきません。栄利子はその頃から髪をいじる(抜く?)癖がついてしまったようです。
栄利子vs翔子
翔子から連絡が来なくなったのに業を煮やした栄利子は、翔子が良く行くファミレスへ行って翔子を待ち伏せしました。以前翔子は日記に、夫が不在の時はよく一人でその店に行く、と書いていたからです。
やっぱり!待っていれば絶対来ると思った!!
翔子は栄利子が怖くなります。それで本人にも、栄利子は異常だ、まるでストーカーのようだと伝えました
。が、栄利子はまったく悪びれず、おかしいのは翔子のほうだと反論します。私はただあなたと話したいだけなのに
。
翔子はふと栄利子が気の毒になります。もしかしたら(恋人がいなくて)寂しいの?ずっとご無沙汰していると、情緒不安定になるって聞いたことがあるわ。
栄利子は猛然と抗議します。自分に結婚願望はない、男など、セフレで十分だ
、とのたまいました。結婚しているのがそんなに偉いのっ!?
翔子はごめんと謝りながらも、栄利子は翔子から見たら羨ましいぐらいなのに、やることがおかしいと弁明します。こそこそ日記をチェックして待ち伏せしたりして。サイトに張り付いて私のプライベートのぞき見してるじゃない。
いやいや、それは翔子がおかしいですよね。プライベートさらしているのは翔子ですから
。
栄利子も笑いだします。日記を全世界に公開している以上「こそこそ」なんておかしいわ。
言葉で負けた翔子は、今度おかしな真似をしたら、会社や親に電話する、と脅しました。
すると栄利子は「おかしいのは翔子だ」とやり返します。翔子は面倒になると深く物事を考えずに、周囲が悪いと思い込む、と指摘しました。自分から目を背けるのはやめろ、うまくいかないと「嫉妬されている」と思っているようだが、誰も翔子のことなど羨んでいない
、と決めつけます。
男女問わず、あなたに友だちなんていた?寝た相手は友達じゃないわよ。あなたが自分に甘いから、周りをイライラさせたんじゃないの?だから翔子さんは所詮SNS止まりなのよ。
翔子が発奮
これが「めんどくさがり屋の翔子」に火をつけました
。これまでは「世界が違う」と避けてきたインフルエンサーのNORIを手本にし、自分も日記を書籍化しようとします
。
男友達
栄利子の場合
ショックを受けた栄利子は、いつも栄利子を褒めてくれる同僚の杉下(淵上泰史)を誘って飲みに行きます。さんざん翔子の愚痴を言うと、杉下もまた、今付き合っている派遣の真織(小池里奈)を引き合いに出し、「レベルの違う相手と付き合うのは疲れる」と同調しました。
すっかり乗せられた栄利子は、自分から杉下をホテルに誘います。栄利子を高根の花だと諦めていた杉下は、その奔放さに驚きながらも、以前より栄利子を崇めなくなりました。栄利子はせっかくの男友達を失った、と嘆きます。あんだけ自分で翔子に言ってたのにね
。
その夜は外泊して帰宅した栄利子は、翔子に連絡を取ろうとしますが、メールも電話も拒否されてしまいました。慌てて翔子の過去の日記を読み返し、翔子がどれほど栄利子を褒めていたかを確認します。あんなにすごい美人が私の日記のファンだなんて!?
それがどうしてこんなことになってしまったのか。
その後も翔子は、栄利子を無視し続けた挙句、日記にはNORIの自慢を書き込みました。NORIは主婦のSNSランキングでいつも上位なのだそうです。彼女は主婦で育児や家事をする傍ら、商品開発やモデルもこなす、まさにスーパーウーマンなのだそうです。尊敬してます!!
しかも翔子はそのNORIの影響でTwitterも始めました。もちろん栄利子はすべてチェックしています。どうやら悪質な書き込みを始めるようですね~
。そんなことをしてもますます嫌われるだけなのに
。
翔子の場合
一方の翔子は、翔子を慕う若い男の子にちやほやされてイイ気分になっていました。栄利子の言葉を借りれば「友達」を作ったのです。
そこへ圭子が現れました。圭子は翔子に、栄利子はとんでもない作り物だと囁きます。
感想
確かに栄利子はかなりおかしいのだけれど、これに近い人は結構いますよね。自分の価値観を押し付けてきて、あなたはおかしい
、という人。でもって、そういう人に限って粘着質でしつこいんだわ
。まあそういうおばさんもここで自分の価値観を押し付けているのかもしれんけど
、積極的によそ様のところへ出かけてまではやりませんよ
。
大体ですね、どんな人間関係でも100%同じ考えなんてことはあり得ないんですわ。それをどこまで許容できるか、そうか~あなたはそうなのね、でもそこは私と違うわ、でいい。栄利子と翔子はたぶん、それぞれ仕事と容貌や結婚に対して互いにコンプレックスを抱いているのだろうけれど、そこを認めちゃえば楽になれるんですよね~きっと。
結婚していて羨ましい。やりがいのある仕事があって羨ましい。
じゃあどうやってその「羨ましい」を消化できるか話し合ってもいいし、互いに愚痴を言い合ってもいい。最初は互いのコンプレックスを刺激しないところから=無難なところから始められたらよかったのにね。共通の趣味とかなかったのかな。
おお、思わずつらつらと語ってしまいました。なんとか突破口を見つけてほしいものです
。