ナイルパーチの女子会 ネタバレと感想 第6話 離れたいのに離れられないジレンマ
柚木麻子氏原作、水川あさみさん主演のドラマ、【ナイルパーチの女子会】は6話も栄利子が気の毒でしたね~。いや翔子もどっちもかな
。以下早速ネタバレです
。
旅行
栄利子のたっての願いで、翔子も渋々旅行に出かけることにしました。夫の賢介は栄利子を疑って反対しますが、何せ弱みを握られているので強く出ることができません。
旅先での栄利子のはしゃぎようは、まるで女子高生のようでした。翔子の好みも聞かず、自分の気持ちをぐいぐい押し付けてきます。そういえば、職場の上司に「おまえは身勝手で強引なところが父親にそっくりだ」と指摘されていましたっけ
。
翔子は、趣味も生き方も全く違うのに、なぜ栄利子は翔子の日記など読んだのか、と尋ねます。栄利子は「すぐに分かったの」と答えました。私と翔子さんなら「無敵の二人になれる」って。
その理由はおばさんにもイマイチ不可解でしたが、どうやら男社会で気を張って生きてきた栄利子は、もっと女性同士で団結したいと願っているようなのです。でもそれなら、職場でそうすべきだったんでない?
旅館では、翔子は生理中だからと温泉に入るのを拒否しました。だから本当は来たくなかった、と言われた栄利子も、それ以上は強く言えず、じゃあ「私たちの日記」に乗せる写真は私が撮る、と張り切ります。翔子はもう翌日には先に帰宅することにしました。
日記
その日記ですが、やはり、編集者から正式に書籍化を断られてしまいました。しかも例のNORIは、口では調子のよいことを言ってたくせに、翔子がどんなに相談を持ち掛けても二度と返事を寄こさなかったそうです。やはりあれも「社交辞令」だったのですね
。
母の圧
とっても優しそうに見えた栄利子の母も、実は栄利子に圧力をかけていたことが判明しました。亡き夫と同じ商社で働く栄利子を(変な意味じゃなく)その夫扱いしていたのです。毎日働くのが当たり前、会社はいわばご奉公。会社に行ってさえいれば、それがすべての免罪符=家事一切は母(妻)任せで当たり前
。
夫の気持ち
賢介は、ああ見えて翔子に少し嫉妬していたのだそうです。翔子の日記が書籍化されると聞いて羨ましく思っていたらしい。でもそれが無くなったら少しは楽になれると思ったのに、翔子は今度は子どもが欲しいと言い出しました。とにかく「新しいこと」を始めたいのだそうです。引っ越しとかさ
。
金がかかることばっかりだね。
翔子は自分も働くと言い出しましたが?
圭子の助言
そんな翔子に圭子がズバリ助言します。あなたは私と同じでズボラでちっぽけな人間。欲しいもののために頑張るのが煩わしい~それを認めるのがそんなに嫌なの?
圭子の過去
その圭子はかつて栄利子ではない女友達を作ったそうです。でもそれを栄利子に知られたくなくて、妻子ある男性と援交で付き合っていると嘘をついたらしい。怒った栄利子はこれを暴露し、一時は大騒ぎになったのだそうです。
感想
栄利子の母の言動はあれも一種のモラハラなんですかね。ああして「完璧な娘」でいることを押し付けられた栄利子は「完璧じゃない圭子や翔子」を見ると逆にその自由さに憧れてしまうのだけれど、一緒にいると「母
」と同化してしまい、ついつい完璧さを押し付けてしまうのでしょうか
。そして圭子はともかく、翔子もまたそんな「完璧な女性」に憧れているから、離れたいのに離れられないジレンマを抱えてしまったのか
。
いやいやめんどくさいですね~。でも案外女性、特に気にしいなタイプは、こうして自分で自分をがんじがらめにする傾向、あるかもね。本来なら友達でも恋人でも自分を楽にしてくれる相手を選べばいいのに、自分から苦しい方を選んじゃう
。翔子が賢介を選んだ目は正しかったのに、今やその賢介をも苦しめている。そういう意味ではどっちも同じように可哀想です
。
どこかで救われる道があるといいね。