特集ドラマ おもかげ ネタバレと感想 温かくて素敵なドラマでした
中村雅俊さん主演、浅田次郎さん原作のドラマ【おもかげ】を視聴しました。これがまたなんともあったかくてしみじみと心に残る良いドラマでしたね🌸。中村さん、ご年齢的にどうかなとちと心配しましたが、まったく違和感なく見られました。舞台が荻窪というのも〜昔住んでいたので〜懐かしくてよかったです🤗。他の共演者の方も皆味わい深い方々ばかりで見応えがありました。
以下あっさりネタバレのあらすじです。
定年
サラリーマンの竹脇正一(まさかず・中村雅俊〜米田正光@病院の治しかた-ドクター有原の挑戦)は、毎日、自宅のある荻窪から丸ノ内線に乗って会社に通っていました。その日は正一が定年退職する日で、妻の節子(浅田美代子〜橘真希@最愛)はもちろんのこと、嫁に行って、現在3人目を妊娠中の娘、大野茜(前田亜季〜大野恵@セブンティウイザン。)も、ふたりの娘を連れて父をねぎらいに来てくれます。
会社でも部下たちが送別会を開いてくれて、無事40年以上勤め上げた常務の正一を祝ってくれました💐。正一もまた、家族を海外旅行にも連れて行けなかったが、可もなく不可もなくの、自分にしては上出来な人生だったと感慨深そうにしていました。部下たちは、最後ぐらいはハイヤーを使ってくれとチケットを渡そうとしますが、正一は、最後だからいつもの地下鉄が良いのだと断って、地下鉄に乗りこみます。
そこで正一は「いつ死んだって悔いはない」そんなふうに思っていたら、ひどい頭痛に襲われて、車内で倒れてしまいました😱。どうやら脳出血を起こしたようで、状態はかなり厳しそうです。病院で節子が付き添っていると、正一とは同期入社で、今は本社の社長をしている堀田憲雄(宅麻伸)が駆けつけてきました。堀田は、かつてはとても親しかったのに、いまではすっかり疎遠になったと嘆きます。正一の部下はこの堀田も送別会に呼ぼうとしたのですが、正一が止めたのです。知っていれば、何をおいても駆けつけたのに!😭
節子は、正一はいつも堀田のことを誇らしく思っていた、と伝えました。何もかも感謝していた🌹、と。
その後も、正一と同じ児童養護施設で育った永山徹(モロ師岡〜長谷川忠司@ナンバMG5)や、その弟子で娘婿の大野和志(板橋駿谷〜門倉努@なつぞら)が、正一ももちろんですが、看病している節子を気遣って訪ねてくれます。ふたりは看病を買って出て、節子を家に帰らせようとしました。
謎の人々
マダム・ネージュ
正一が倒れて3日が経過した頃=ちょうど節子が家に戻った頃、正一の意識が戻りました。そうは言っても、正一本人がそう思っているだけで、周囲の目には相変わらず意識不明のままです。
そこへ次々と謎の人物が訪れました。見た目はフツーですが、正一がいきなり元気になって病院を抜け出すのを見る限り、彼らは「人間」ではなさそうです👻。最初はマダム・ネージュ(雪夫人、三田佳子〜忍ハナ@すぐ死ぬんだから)と名乗る年配の女性でした。折しも季節は冬〜もうすぐクリスマスを迎える頃です🎄。
マダム・ネージュは正一をディナーに招待しました。そこでは正一の好物ばかり出てきたので、正一は、これは「最後の晩餐」で、目の前の女性は死神💀に違いないと思い込みます。マダム・ネージュは、また、幼い頃の正一の思い出の品=桜の風呂敷と同じ「桜の花びら」を刺繍したハンカチを持っていました。彼女は正一の過去について尋ねましたが、正一はキッパリ断ります。どうやら良い思い出が無いようなのです。マダム・ネージュはそんな正一を「あなたは頑張ったわ🤗」と称えました。
入江静
それから画面は「夏の浜辺」に変わります。今度現れたのは入江静(余貴美子〜山賀佐保子@今度生まれたら)という妙齢の女性でした。その頃現実の世界では茜が節子に(おそらくは亡き)兄の名前の「春」の字を、生まれてくる息子につけるのはどうかと尋ねていました。節子は嬉しそうにしながらも、そういうことは正一に聞かなければ、と答えました。
そしてその正一には入江が「もっと春哉を思い出してやれ」と促していました。正一は(仕事を理由に)家族を大切にしてこれなかった罪悪感も手伝って、息子を忍べなかったようなのです。浜辺が出てきたのは、正一が春哉を海に連れて行くと約束しながら、結局は連れて行けなかったからです。
春哉は交通事故に遭った数日後に容体が急変して亡くなったそうで、正一は、いったんは病院に駆けつけたものの、節子を叱ってすぐにまた仕事に戻った自分を許せなかったのですね。でも当時この夫婦は互いを責め合っていたため、堀田がそんなふたりを見かねて、この不幸な出来事は忘れろ、と勧めたのだそう。
思い出に蓋をしているあなたは可哀想な人。そう言って入江は正一に肩を貸してくれました🌸。
かっちゃん
3人目は榊原勝男(不破万作〜澤井雄造@生きて、ふたたび〜保護司・深谷善輔〜)という80代の男性です。この「かっちゃん」は正一の隣のベッドに入院していましたが、正一を「まーちゃん」と呼び、もう寝ているのも飽きたから一緒に出かけようと誘ってきました。かっちゃんは戦争孤児だったそうで、一緒に銭湯に入ったり、おでんを食べたりしながら、いろんな話をしてくれます。その中でメインだったのは「峰子」という初恋の女性の話でした💜。
そのうちにかっちゃんは「もうじき迎えが来る」と言いだします。少しずつ若返っていき、実は親に捨てられたと告白した正一に、ひどい親だと怒ってくれたまーちゃんは、自分も子どもになって、戦死した両親と一緒に地下鉄に乗って旅立ちました。病院では医師が最期の宣告をしていました。正一はそれを見て、自分にもまた最後は(顔も見たことがない)両親が迎えにきてくれるのだろうかと思いを馳せます
。
峰子
最後はそのかっちゃんの初恋の「峰子」(さとうほなみ〜よもぎ@鎌倉殿の13人)が現れました。かっちゃんを通して峰子に親近感を抱いていた正一は、素直に、自分の夢は「普通の人間」になることだったと打ち明けます。峰子は、それが正一にとってどれほど大変なことかわかる、と頷きました。正一は、峰子やかっちゃんの方がずっと苦労したと答えますが、峰子は真面目な顔でこう断言します。
皆が不幸な時の不幸と皆が幸福な時の不幸は違うもの。
正一は涙が止まりませんでした。
クリスマスイブの真実
病院では正一の容体が急変しました。皆が彼の無事を祈っていた頃、正一はついに「真相」に辿り着きます。正一は、峰子が世話になっていた家の主人に強姦されてできた子どもだったのだそうです😨。峰子の妊娠を知ったその妻は峰子を口汚く罵って追い出しました。かっちゃんは、自分が父親になる、と申し出ましたが、峰子は断ったのだそうです😔。
それからなんとか出産を終えた峰子は、その子を抱いて地下鉄に乗りこみました。その日は朝鮮戦争真っ只中のクリスマスイブです。この電車には正一も乗っていて、なんとなくその様子を眺めていました。
峰子は、米兵とその連れの女性たちが歌っていた「Silent Night🎄」を一緒に口ずさみながら桜の風呂敷で赤ん坊を包み、なんとか無事に生きてほしい、幸せになってほしいと願いを込めて、その子を車内に置き去りにしたのです。
今の正一にはその峰子の痛切な願いが手に取るように伝わってきました。正一が事故にあってから遭遇した女性たちは皆、峰子が年をとった姿だったそうです。峰子は自分が年をとった時、その都度成長したこの子に会いたいと願っていたのですね。
俺は捨てられたんじゃない!軍艦にも戦闘機にもならなかった国鉄の塊でできた地下鉄に託されたんだ!
次に目覚めた正一が乗っていたのは現在の丸ノ内線でした。ホームに降り立つと、そこには春哉が立っています。正一は、春哉が迎えにきたのだと思って一緒に行こうとしましたが、春哉は、節子や茜が悲しむからまだダメだと断りました😤。そして、峰子が赤ん坊の正一に語りかけたように100歳になった正一と一緒に地下鉄に乗りたいと言って去っていきます。正一は再び生きる決意をしました。今度こそ、約束を守るぞ!
正一は、愛する家族が自分を呼ぶ声に導かれて、階段を上っていきました🌹。
おまけ
そうなってくると、気になるのは、マダム・ネージュこと80代の峰子です🧐。どうやら病院にも来ていたようなので、生きてらっしゃるのかな〜🩷。そうだといいですね🤗。
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