半径5メートル ネタバレと感想 第1話 おでんおじさん

橋部敦子さんの新作=半径5メートルが始まりました。何せおばさんは永作博美さんが大好きなのですよね~それに尾身としのりさんも出ているとあっては見ないわけには参りません。1話を見た感想はなかなか面白かったですよ~。問題への切り口がええですね。さすがは「遅咲きのヒマワリ」「僕のいた時間」「僕らは奇跡でできている」の脚本家さんだけのことはありまする

以下ネタバレのあらすじです半径5メートルのネタバレ感想行きますよ~( `ー´)ノ

大失敗

週刊「女性ライフ」の編集者をしている前田風未香(ふみか、芳根京子~岸倉奈津美@コントが始まる)は、芸能ネタを扱う「一折班」(いちおりはん)でお荷物的存在でした。それでも何とか2年目に入り、先輩のセクハラ発言もさらりとうけながせるようになった頃に、大スクープが舞い込んできます。若手アイドル同士の熱愛を取材していたはずが、実は、相手の女性はアラフィフだったことが判明したのです

デスクの田端は「売れる=ゲスなタイトル」を要求してきて、前田もそのとおりにしようとはしたのですが、心のどこかでは「ペット恋愛」などという下品な記事は書きたくないと拒否していたために心のどこかに油断が生じ、取材相手に気づかれてしまいました。それが原因でスクープを逃してしまった前田はついに二折に異動になりました。

二折

二折は一折とは異なり、派手なスクープや事件を扱って世間を動かすのではなく、もっと生活に密着した話題=半径5メートル以内に転がっている身近なことを扱うそうです。二折班デスクの丸山洋平(尾美としのり~小池谷@俺の家の話)はフリーで働いている亀山宝子(たからこ~永作博美、赤坂千明@みかづき)に前田を任せることにしました。前田はいつも亀山の記事に注目していたそうで、「90才になってみた!」「アタックナンバー2をやってみた!」「さすらいのオバハンライターライダー」などが気に入っていたそうです

おでんおじさん

ふたりは早速、現在SNSでバズっている「おでんおじさん」を取材することになりました。なんでも、子連れの女性がスーパーに行ってレトルトおでんを買おうとしたら、見知らぬおじさんから、おでんは手作りするべきだと批判されたのだそうです。

すべては「緑のタイル」から見えてくる

前田に謎かけのような言葉を掛けた亀山は、前田を連れて、しかも自転車で「こんにゃく芋を作っている田舎」に出かけました。そうそうこんにゃく芋は成長するまで3年かかるんですよね。そこからこんにゃくを作るまでがまたひと手間も二手間もかかります。亀山はまずおでんの材料を買い求め、卵をゆでたり大根を煮たりするというおでんを作った後、次はこんにゃくも手作りしたおでんを作りました。亀山は「どこからが手作り」というのかを確認したかったようです。3年かけてこんにゃくを作るところから始まるのかしら?

「おでんおじさん」について投稿したのは「アゲハさん」のHNを持つ寺本友里という女性でした。友里は二人の取材に対し、終始言い訳に徹します。あの日はたまたまおでんだけレトルトにしようとしただけなのに。亀山は、家の人は「おでんおじさん」について何と言っているのか、と尋ねました。すると友里は何も言っていない、と答えます。

前田は「女性は料理を手作りすべき」と考える男性に対して怒りの声を集めるべきだと主張しますが、亀山の考えは異なりました。友里自身もまた言い訳していたことからも、女性は料理を手作りすべきだと考えているというのです

再度話を聞くにも簡単には話してくれそうになかったため、ふたりは友里をバッティングセンターに誘いました。友里はソフトボール部だったからです。前田はバットを振りながら、率先して不満をぶちまけました。これに亀山も続きます。「生理中?」って いちいち聞くな~セクハラは止めろ!!「更年期?」って いちいち聞くな年寄りだって言うな!!そのうちに友里も怒鳴りだします。「ふざけんじゃねえ!不満爆発

その後の話から、友里の夫こそ「おでんおじさん」と同じタイプだということが分かりました。寺本家ではその夫が家計の管理をしているそうです。いちいちレシートをチェックしては添加物を確認するほど細かいそうです。友里はまだ5歳の息子に、夫のようになってほしくないからと女の子には優しくして守ってあげなくてはダメだ、と教えていました。

社に戻った二人は皆に手作りおでんを振舞いました。そこでトランスジェンダーの海老原香織(北村有起哉~轟平九郎@蛍草)は自らの経験を語りだします。海老原は「男の子なんだから○○しろ」と言われるのがまるで拷問のように感じたのだそうです。丸山もこれに同意しました。

おでんおじさんもいろいろ言われたのかもね

ステレオタイプの弊害

前田はようやく亀山の言わんとしたことを察します。男は強くあらねばならぬという「刷り込み」が実は一番大切にしたい女性を苦しめることもある。そして女性は息子に思いを託し、女の子を守れと言うことで男性は女性より上だという思い込みを作りかねない。おでんおじさんもそうやって作られたのかもしれない。今注目したほうが良いのは、あちこちに現れるおでんおじさんではなく、おでんおじさんの予備軍かもしれない

友里は前田の記事を読んで、夫の辛さに気づきました。夫が息子に「男は泣いてはいけない」と叱っていたので、男の子も泣いてもいいんじゃない?と口を挟みます。男の子も弱いところ見せたっていいと思うよ

エピローグ

前田はかつての自分を猛省し、言われるままに仕事をするのではなく、これぞ自分が書いた記事だと胸を張れる仕事がしたいと一折のデスクに豪語しました。ま、そこまでは良いんだけど、なぜか、顔だけは前田のタイプだという一折で働くフリーの記者=山辺晃人(毎熊克哉~車平造@少年寅次郎)とベッドをともにしてしまいます。実は山辺も元々前田のことが好きだったのかしらね

感想

「こうあるべし」と誰もが思っていることを、違う角度から切り込んで見る~今の時代は特にこうした発想の転換が大事ですよね。続きもとっても楽しみです

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