アンサング・シンデレラ あらすじと感想 第1話 期待通り!
これも待ちに待ってましたよ~。石原さとみさん主演の医療ドラマ、【アンサング・シンデレラ】がついにスタートしました
。これまた期待通りで良い作品になりそうでしたね~
。1話でもついホロリとさせられました
。
以下ネタバレのあらすじです~いつもよりかなり辛口です
。
舞台は萬津総合病院。主人公の薬剤師=葵みどり(石原さとみ~月島もも@高嶺の花)は、ここの薬剤部で働いていました。薬剤師とはいえ、要請があれば救急センターにも駆け付けてフォローをします。必要とあれば、心臓マッサージも手伝うそうです。
そこで葵は、スズメ蜂に刺されてアナフィラキシーショックを起こした患者にアドレナリンを投与しても効果が無いのは、降圧剤(βブロッカー)を服用しているからだと気づきました。ここですぐに患者のポケットを探ったのはさすがでしたね。β遮断薬内服中はグルカゴンを使うのが定石だそうです。
薬剤部部長の販田聡子(真矢ミキ~和泉沙耶@下町ロケット)に連れられて院内を見学していた新人の相原くるみ(西野七瀬~黒島沙和@あなたの番です)は、
薬剤師も患者の命を救うことがあるんだ!
と感激しました。が、葵とともにサポートに来ていた薬剤部副部長の瀬野章吾(田中圭~京極大輝@健康で文化的な最低限度の生活)は、これをキッパリ否定します。
違う、救ったのは医者だ。
案の定、患者の妻は救命医に(だけ)深々と頭を下げて感謝をしていました
。
相原の教育を担当することになった葵は、これを横目でちらりとみながら、相原を連れて病室回りに出かけます。相原は不服そうに、どうして薬剤師には感謝をしないのだろうと疑問を口にしました。葵は、感謝されたいならこの仕事は向いていないかな、と答えます。
相原が怪訝そうな顔で付いていくと、葵は次々と患者に話しかけました。薬を飲もうとしないお年寄りに呆れる相原に、葵は早歩きで歩きながら、根気よく指導するしかないのだと教えます。
また調剤室は常に仕事に追われて戦争状態です。調剤室にはおよそ1200種類の薬が置いてあるそうで、葵は、そのうち慣れるから大丈夫だと諭しました。
口調はキツイけれど、いかにもプロらしい主任の刈谷奈緒子(桜井ユキ~久住眞於@G線上のあなたと私)、人懐こいムードメーカーの羽倉龍之介(井之脇海~黒田大樹@義母と娘のブルース)、そしてDI室(薬に関する資料室)には調剤の魔術師、簡単に言うと、マジックでクレーマーを黙らせてしまうクレーム係の荒神寛治(でんでん~工場長@これは経費で落ちません!)ら、個性豊かな面々が顔を揃えています。
中でも突出しているのが葵のようです。でも葵の言動はすべて「患者」のためであり、その患者に害を及ぼしかねないとあらば、たとえ相手が医者だろうと物おじせずに意見するからです
。
そんな葵ですらためらってしまう「不出来な医師」が産婦人科の林雅樹(飯田基祐~白木博光@ハケンの品格2)です。コイツはしょっちゅう薬剤の量を間違えるわ、患者を診もしないで、研修医から主な症状だけ聞いてテキトーに決めつけるサイテーサイアクの医者でしたね
。あ、こう見えておばさんは、良いお医者様にも巡り合いましたが、それと同じぐらい冷血漢のドクハラにも遭っているので
、ああいう輩を見ると悪口雑言が止まらなくなります
。
またしても林のミスを発見した葵は「疑義照会」(処方箋の間違いを医師に確認する)をしに行きました。全国では何と1日に4万枚以上の処方箋が修正を余儀なくされているのだそうです!!
何度電話をしても林が捕まらなかったため、この時間なら林は食堂にいるはずだと聞き、早速食堂に駆け付けました。患者が待っているからです。あ~これも分かる分かる。診察が終わったのに薬が出ないのって、イライラしますよね~
。
葵がミスを確認すると、林は何て言ったと思います?そのくらいのことそっちで直しといてよ、とのたまいました
。葵があくまでも下手に出て、処方は医師にしかできないと説明すると、
医者がいないと何にもできないんだよね、薬剤師っていうのは!
とこれ見よがしに大声でわめきます。その「何もできない薬剤師」にミスを指摘された自分はなんなのよっ!!
そうテレビの前で怒鳴っていたおばさん同様、相原はぷんぷん怒ってましたが、葵は「患者に正しい薬を渡すことが優先だ」と冷静を装いながらも、湧き上がる怒りをこっそりハンコにぶつけていましたね。
薬剤師は患者さんを守る最後の砦だから
その後またしてもこの林がやらかします。妊娠後期の患者にロキソプロフェンはタブーなのにそれを堂々と処方してきたのです。それで葵はまたしても電話を入れました。それで別の薬に変更にはなったものの、薬を取りに来た助産師の倉本靖子(久保田麿希~AP・三井@最後から二番目の恋)から、患者の片頭痛がひどいと聞いた葵は、その患者=矢島詩織(西原亜希~浩太の母@グッド・ドクター)が切迫流産の疑いで入院した患者だと思い出します
。
検査値を調べた結果、どうやらHELLP症候群らしいと察した葵は、まず上司の瀬野に電話をしました。林に言っても耳を貸さないと案じたからですが、瀬野はキッパリ断ります。
俺に聞く前にまずは医師の確認を取れ!
そこへ産科の道場健太郎(前原滉~蓬田蓮太郎@あなたの番です)から電話がかかってきました。変更して出したカロナールも効かないと聞いた葵は、他の症状は出ていないかと確認します。道場は胃痛と視覚障害があると伝えました。葵は、片頭痛ではないと思うと言ってすぐに病室へ行き、点滴の準備を始めます。倉本もお腹を触診しました。肝臓の数値もよくありません
。
子癇が始まったら、帝王切開になりますよ!
道場もまた、おそらくは葵と同じ理由で林を呼ぶのをためらっていたのでしょうが、葵の言葉でスイッチが入りました。はい!!
ようやくやってきた林は、葵を怒鳴りつけます。お前、勝手に何やってんだよ!
葵は片頭痛ではない、HELLP症候群ではないか、と詰め寄りました。
分かってんのか?患者を診察していいのは医者だけだ!
だったらちゃんと診察しろよっ!!って話でやんすが。矢島は嘔吐もしていたため、それを伝えるとさすがの林もHELLP症候群を否定できなくなりました
。
マグセント、流しますか?患者さんが苦しんでいます。林先生、マグセント、流しますか?
林はその葵を無視して道場に点滴を命じました。道場、マグセント!
礼を言ったのは葵です。ありがとうございます!!
すぐに検査をした結果、葵の言う通り、HELLP症候群が明らかになり、そのまま緊急手術をしたそうです。
それなのに林は葵にクレームをつけてきて、医療安全委員会の議題にすると息巻いたそうです。販田は首になりたくないらしく、あからさまに連帯責任はごめんだとのたまいました。でもできる限りのことはするわ。
治験管理担当の七尾拓(池田鉄洋~久留和保@TWO WEEKS)は、葵の行動は生産性に欠けるとを厳しく批判します。患者も大切だが薬剤師の仕事は薬と向き合うことだというのです。も~イケテツ、久しぶりに見たと思ったらまた嫌味な役でしたね~
。人の命を救う医療関係者がそんな役人の縦割り行政みたいなこと言ってどーすんだっ!!そんなに薬と向き合いたいなら製薬会社へ行けっ!!
委員会では、瀬野が苦肉の策で葵を救ってくれました。瀬野は、命を預かる医療現場では命令系統の乱れが重大な事故につながりかねないから、葵は解雇で良いのではないか、と言い出したのです。
医者に対して自分の意見を言う薬剤師は邪魔で危険な存在です。
さすがにこれには林自身も慌てました。この発言によって、それまで黙っていた助産師の倉本が立ち上がります
。薬剤師さんの行動に問題があったとは思いませんし、薬剤師さんは何度も林先生を呼んでいました
。
林がこれをまた怒鳴りつけると、今度は救急センターの医師=豊中瑠衣(臼田あさ美~珠城こころ@家売るオンナ)が発言します。例のアナフィラキシーショックの患者を担当した医師です。豊中はあの時、薬剤師の意見をうのみにすべきかどうか一瞬迷ったと打ち明けながらも、結果オーライだったことに感謝していたそうです。
我々医師は、もう少し 薬剤師の意見に耳を傾けてもよいのではないでしょうか?
一方では水面下で販田が林を密かに脅していました。葵から林に出した疑義照会の記録を林に見せたのです。この時、薬剤師からの疑義照会にきちんと対処しておけば、こんなことにはならなかったのでは?
卑劣な林はすぐに意見を引っ込めました。葵を「あの薬剤師さん」と呼んだ林に瀬野はキッパリ「薬剤師さんではなく葵みどりだ」と訂正します。本当に、他の医師や助産師たちにも是非薬剤師の名前を覚えてほしいですね
。
エレベーターに乗る順番が、「患者、医師、看護師、薬剤師はその後」というのはまさしくヒエラルキーなのですね。
でも道場は葵を高く評価し、矢島に真実を話してくれました。葵は矢島の病室に呼ばれ、感謝を伝えられます
。矢島は生まれたばかりの赤ちゃんに「命の恩人のお姉さんですよ
」と語り掛けました。その赤ちゃんは差し出した葵の指をしっかりと握ります
。
葵は涙が止まりませんでした。葵自身、幼い頃に世話になった病院薬剤師に感動して、今の職業に就いたのだそうです。
その葵がまたしても子どもたちを救いました。一型糖尿病で高1の森本優花(永瀬莉子~高遠美樹@シャーロック)と中2の渡辺奈央(安藤美優~蓮見綾香@グッドワイフ)です。一型糖尿病はインスリンさえきちんと投与さえすれば普通の生活が送れると言われていますが、まだ幼い彼らにとって決まった時間に注射を打つのは決して「普通」ではなく、学校では肩身の狭い思いをしていたのだそうです。
そんな彼女たちも病院では「普通の少女」でいられたそうです。だから二人とも病院を離れたくなくて、わざと治療を怠っていたらしい。あ~でも入院生活が長くなるとそういうことって結構ありますよね
。病院という非日常の方が居心地がよくなってしまうこと
。
葵はそんな彼女たちを幼い頃から支えてきたそうで、今回もキッパリ、これは年上の優花に言い聞かせました。これからも一生インスリンと付き合っていかなきゃいけない。君たちの日常は「病院の外」にあるし、大人になっても「病院の外」で働いて生きていかなくちゃいけない。逃げ続けることはできないんだよ。
優花は奈央にこれを伝え、ふたりはそれからもずっと薬と誠実に付き合って「普通の人生」を手に入れたそうです。
これは余談になりますが、おばさん自身、何度か長めの入院生活を余儀なくされていますが、薬剤師さんよりは栄養士さんにめっちゃお世話になったんですよね。ただ母が通院している際、とても優しい薬剤師さんが担当で、病気のことだけじゃなく、副作用に対するアドバイスや、栄養面、そして家族の私にまで気を遣っていただいたのがとてもありがたかったことを今でも思い出します。
縁の下の力持ちは素晴らしいことですが、こうして少しでもその素晴らしさを世の中に伝えるのもまた意義のあることですよね。「アンサングシンデレラ」、来週の放送も楽しみにしています
。
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