エール ネタバレと感想 第17週(81~85話) 歌の力
朝の連続テレビ小説、【エール】の17週目は「歌の力」です。以下早速ネタバレです。
召集令状
裕一に召集令状が届きました。音は吟に、なんとか撤回してほしいと頼みに行きますが、吟は、むしろ名誉なことだと断ります。それに今、吟の夫も出征しているのです。さすがにこれはないだろ、と思っちまいましたが。
裕一もなかなか現実を受け入れられません。戦争の曲をたくさん作ってきたのに、自分が兵隊になることはこれっぽちも想像していなかったのだそうです。それもまたかなりの能天気です。
そこへ天から助けが降ってきました。東都映画で「決戦の大空へ」という映画を製作するそうなのですが、その主題歌を裕一に作ってほしいという依頼が来たのです
。担当の三隅(正名僕蔵)は、小山田ではなく裕一に作ってほしいのだと熱心に頼み込みました。が、裕一は赤紙がきた身です。引き受けることはできません
。
裕一は意を決して近所の床屋からバリカンを借りてきました。裕一はどうしても音に刈ってもらいたかったのだそうです。音は、坊主頭にする前に写真を撮ろうと言い出しました。そこへ再び三隅がやってきます。なんと三隅はコネを使って軍に交渉し、裕一の召集を取り消してきてくれたのです。裕一の貢献は入隊ではなく作曲だと説得したらしい。
でも裕一はそれも腑に落ちませんでした。皆が戦争に行っているのに自分だけが特別扱いされるのは苦しかったようです。
若鷺の歌
その後裕一は、早速、西條八十が作詞した「若鷺の歌」の歌詞を受け取りました。裕一はすぐにも曲作りに取り掛かります。戦地に行く若者を勇気づけたいという一心でなんとか曲を書き上げましたが、今一つ納得がいきません。そこで裕一は、八十もそうしたように、実際に予科練の様子を見てみたいと言い出しました。締め切りは迫っていたそうで、三隅は大いに渋りますが、裕一の熱意に負けてしまいます。
もう一曲だけ作らせてくださいっ!!
裕一は予科練に体験入学することになりました。厳しい訓練の合間を縫って、少年たちに話を聞きます。そのうちのひとりは、予科練に入って初めて母親のありがたさを知ったと語りました。その母親に報いるために、立派な飛行兵になり、皇国のために戦うと語ったその言葉を聞いた裕一は、あっという間に曲を書き上げてしまいます。
最初に書いた曲は明るい曲で、次にできた曲は短調のちょっと物悲しい調べです。三隅は最初の曲の方が高揚感があると気に入っていました。裕一は、教官だけではなく、練習生たちにも曲を聞いて選んでほしいと頼みます。
2曲を聞いた教官たちは一人を除く全員が最初の曲を選びました。これで決まりかと思われたその時、2曲目を選んだ教官が練習生の意見も聞こうと言ってくれます。練習生たちは全員一致で後者を選びました
。こうして短調の曲が選ばれます。この教官は同じように短調の愛染かつらの曲が好きだったのだそうです。
歌には人の心を奮い立たせる力がある。これからも命を賭して生きる若者のために良い曲を作ってください!
決戦の大空と若鷺の歌はどちらも大ヒットとなりました。これにより、少年たちは皆こぞって空軍に志願したそうです。
罪悪感
梅と結婚し、クリスチャンとなった五郎は裕一に、戦争を賛美するのではなく、人を幸せにする曲を作ってほしいと頼みました。でも裕一は、戦争が続く限り、戦地へ行く兵士を応援するのは自分の役目だ、と反論します。五郎は、戦争に行けば無駄に死ぬ人が増えるだけだと訴えました。裕一は、命を無駄というなっ!と怒鳴りつけます
。
音は、自分が戦争を回避したことによって罪悪感を抱いた裕一が、その罪滅ぼしにますます戦意高揚の歌作りにのめり込んでいっていると心配していました。
そこへ今度は、かつて音の生徒だった弘哉が母とともに訪ねてきます。弘哉は裕一の曲に触発されて必死で勉強し、予科練に合格したのだそうです。母親は、弘哉が自分からやりたいと言い出したのは初めてだから応援しない訳には行かないと寂しそうに笑いました。裕一も、弘哉を立派だと褒めたたえます。
慰問
ある日裕一は報国音楽協会から呼び出され、戦地へ慰問に行くよう命じられました。鉄男はそんな裕一を心配し、現状を音楽で変えることなど不可能だ、歌が戦争の道具にされるのは嫌だ、と訴えます。でも裕一は、皆が命がけで戦っているのだから、自分にできることをするだけだ、と反論しました。そんな裕一には小山田からの「エール」が届きます。
音楽家としてお国のために命がけで務めてくるように=外地へ行けとの言葉に、裕一は何を思ったのでしょうか。
裕一が帰宅すると、そこにまさの病を知らせる電報が届きました。裕一はすぐに掛け合いに行きますが、軍が調べたところ、まさの病は重くないと判断されて断られてしまいます。
裕一は音に必ず生きて戻るという手紙を残し、戦争が終わったら、もう一度一緒に夢を実現させようと伝えました。音は裕一の無事を祈ります。あなたを信じる
。
感想
歌謡曲を作っている時は、西洋音楽の下地が邪魔をしたそうですが、戦争になってその曲を作る際には、西洋音楽の基本が好まれたそうです。裕一はこれを「敵国の音楽を喜ぶとは皮肉なものだ」と語っていましたから、決して戦争を賛美しているわけではなかったのでしょう。ただその優しさから、戦地に行く人を責められなかっただけで
。
これはなかなか解釈が難しいところですよね。戦後に生まれ育ったおばさんにしてみれば、戦争は悪だ、戦意高揚など戦争犯罪人だ、とつい批判したくなりますが、それは「教育」のおかげであって、もし自分が戦時中に多感な年頃だったら、裕一のように考えてしまうかもしれないと悩んでしまいました。歌の力ももちろんですが、教育の力は甚大ですね
。
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