あなたの番です 第20話（最終回） ネタバレと感想 真の悪人に天罰下る！？

「笑う遺体」の殺人犯は、やはり、黒島でした。黒島はいわゆるサイコパスで、人殺しが好きで好きでたまらなかったのだそうです。

前回のラストで二階堂が翔太を捕まえたのは、黒島に頼まれたからのようです。二階堂は黒島と翔太のふたりを拘束し、塩化カリウムの点滴に「象とキリン」の絵を描いて、どちらを選ぶかを迫りました。

あの日と同じです。

菜々の最後の動画は、翔太の病室で撮影されたものだったそうです。ここはおばさんがちょっと聞き逃しちゃったようですが（聞いたような気もしないでもない）、内山は翔太が入院していた病院のインターンだったそうなのです。

黒島はその内山に手引きをさせて、寝ている翔太の前で菜奈を殺したのだそう。今と同じように、菜奈と翔太の双方に塩化カリウムの点滴を刺し、象（翔太）とキリン（菜奈）のどちらを選ぶか、と尋ねたのだそうです。

黒島が菜奈を殺そうとした理由は、菜奈が真相に近づいてきたからです。菜奈が藤井の病院に電話をして藤井の誕生日を尋ねたのも翔太の病院で、見舞いに来た黒島がその様子を目撃したのだそうです。これに加えて菜奈が「さわやかすみだ」を持っていたこと、そして黒島にも誕生日を尋ねたことから、黒島はとっさに嘘をついたものの、先手を打とうとしたのだそうです。

黒島は、その後の画像を翔太に見せました。菜奈は、翔太に愛されて幸せだった、翔太に愛されたことで自分のことも愛せるようになった、いつも笑ってくれてありがとう、好きになってくれてありがとう、もっと一緒にいたかった、と涙ながらに語っていました。

大好き。ごめんね、ありがとう、翔太君。

黒島は菜奈が死ぬ寸前に笑気ガスを吸わせて菜奈を「笑顔」にしました。遺族が悲しむから、せめて笑顔にするというのが黒島のポリシーだったそうです。

黒島自身も、そんな自分が嫌で、恋人でも作れば「殺し癖」も治まるかと波止と付き合ったらしいのですが、それがひどい男だったので、そろそろ殺そうとした時に、交換殺人ゲームの話が出たのだそう。

黒島が波止の名前を書いたところ、これを引いた田宮が殺してしまいました。ここは事実だったそうです。

黒島は、自分が殺したかったのにずるい、と思いつつ、次は自分の番だと赤池美里を殺しました。美里が「メンチカツ」を連呼させられた直後に美里を慰めるふりをして、誕生日のサプライズを勧めたのだそうです。

おばあちゃんが「びっくりして心臓麻痺起こす」くらいのサプライズを考えときます。

その時美里は下を向いてニンマリ微笑みました。黒沢が間違いなく幸子を殺すと確信していたからです。その驚きの理由は終盤にまとめてあります。

当日黒沢は、ろうそくが消えたのを合図に、美里の好きな「ジュリアに傷心」を掛けて出ていく打ち合わせをしていたそうです。美里と吾朗を殺した後も、忘れずに笑気ガスを吸わせました。

幸子だけ殺さなかったのは（放っておいてももうすぐ死ぬ）老人だからだと語っていましたが、実際はそうではなかったようです。

なんと黒島は赤池幸子の孫だったのだそうです！正確に言うと、幸子の夫とよその女性との間に生まれた子どもの娘だそうです。以前黒島は、マンションは親が所有していると語っていましたが、実際のオーナーは幸子だったのだそう。

自分以外にもゲームを進めている人間がいると知った黒島は、仲間ができたようで嬉しかったと打ち明けました。特に波止を殺した人間＝田宮は、黒島と同じタイプのような気がして会ってみたくなり、それには誰が誰の名前を書いたのか明らかにするのが近道だと考えたらしい。

（ここは特に説明はありませんでしたが）黒島は美里が引いた紙に書かれていた「児嶋佳代」を殺し、内山に運搬と処理を任せたそうです。

その後は久住に脅迫状を送ってゲームを進めさせようとし、これには成功しましたが、浮田に釘を刺されたため、内山の靴を借りて浮田殺害に及んだそうです。もちろん笑気ガスも忘れません。

でも甲野を殺したのは内山だそうです。笑気ガスを使わなかったのは、単に内山のミスだったらしい。

波止を殺したのは田宮だと気づいた黒島は、甲野の名札を「形見分け」として田宮に送ったり、49日の香典も代わりに送ったりしたそうです。殺しに慣れている自分はアフターケアも万全だと威張るあたりは、やっぱりサイコパスでしょう。

高知で南の娘、穂香を殺したのも黒島だったようですね。となると、家庭教師も然りでしょう。内山のダーツの矢に青酸カリを塗ったのも黒島だそうです。内山は、自分がすべて黒島の罪をかぶると約束していたようなのに。

それで黒島は、以前榎本夫妻に監禁された後303号室に放置された時に手に入れたマスターキーを内山に渡したそうです。内山はそれを使って尾野の部屋に忍び込み、動画を撮影したのだそうです。

黒島を線路に突き落としたのも内山でした。黒島に殺してほしいと頼まれたからだそうです。黒島は死なない限り殺人を辞められないと自覚し、二階堂にも殺してほしいと頼んだのだそう。

実際、動画の分析で黒島が真犯人だと知った水城が黒島の部屋に入ると、そこにはいかにも自分が犯人だと言わんばかりの証拠～菜奈のスマホに穂香の運動靴～が並べてあったそうです。

～その穂香の父の南は、二階堂と翔太を心配してホテルに駆け付けましたが、その前に黒島の部屋を訪れていますよね？あの時黒島も部屋にいて応対したはずですが、その後なぜ南はふたりが危ないと気づいたのでしょうか？ここだけがちょっと腑に落ちませんでした～

黒島は翔太に、自分の欲望と翔太の「愛」は同じだと語りましたが、翔太はキッパリ否定します。本当の「愛」を知っている人間は、他人の「愛」を奪おうなどとは思わないはずだ。

そして翔太は、黒島の告白を聞いた後、菜奈の確信通り、黒島を強く抱きしめました。

怒ってても抱き締める人～それが手塚翔太！

翔太はそのまま黒島を警察に連れて行ったそうです。

その後翔太はひとりで菜奈が予約してくれた結婚式を挙げ、一生菜奈と一緒にいると誓いました。教会には二階堂が来てくれたそうです。

一方、最初の管理人＝床島の死の真相は「自殺」だったそうです。西村は日記を読んでこれを知り、自殺を止めようとしたのだそうです。床島が書いた名前は「吉村」（大澄賢也）で、ふたりの麻雀仲間だったらしいです。

床島のことが好きだった西村は、早苗が「管理人さん」と書いたために床島が自殺したと早苗を恨み、脅迫状を送ったのだそうです。

西村にそう白状させた木下は、誰も殺していなくても、最初のドミノを倒したのは西村だ！と罵倒しました。

確かにその通りですが、罪深いこのドミノを作ろうと考えたのは赤池美里のようです。美里は、麻雀で吉村に負けてばかりいた床島に「幸子の遺産」をちらつかせ、黒島はきっかけさえ与えれば絶対にやる（＝幸子を殺す）とゲームを提案したようなのです。

この会話を聞いていたのはシュシュを捜していた尾野です。

再び幸子を訪ねた翔太からこの話を聞いた幸子は、大声で美里を馬鹿にしました。やっぱり美里さんは馬鹿ね！

幸子は黒島が殺人鬼だと知りながら知らん顔をしていたのだそうです。

本当の黒幕はこの幸子とは言えないだろうか～憤懣やるかたない思いで一杯になった矢先、その幸子に「天罰」が下りました。相変わらず鍋を囲んでいた翔太と二階堂の部屋のチャイムが鳴ると、廊下に車椅子が置いてあります。椅子には「あなたの番です」の紙が貼ってありました。

そして幸子は高層ビルの屋上に、今にも落ちそうな状態で座らされています。うあぁ～～！！

これはいったい誰の仕業でしょうかね～。尽くしに尽くして「遺産相続」の念書を書かせた江藤だという妄想はいかがでしょうか？　実際「赤池幸子」の紙を引いたのは浮田でしたが、もう亡くなっていますし、やっぱり「天罰」がシックリきますね。

榎本夫妻は裁判にかけられて息子に対する態度を反省し、クォンはシンイーと結婚するために（不法滞在者として）自首することにしました。柿沼はあいりにプロポーズをし、田宮は面会に来る妻とセリフの練習（しかも「ロミオとジュリエット」）をしていたようです。蓬田と木下も上手くいっていたようですし、藤井と桜木、そして久住は大人しく服役していました。

いや～この半年、久しぶりに妄想が楽しめて実に楽しかったです。最初の方はちょいと油断して見逃したところがたくさんあったので、機会があったら是非また最初から見直してみたいです。

また毎回おばさんの妄想にお付き合いくださいました方々にも厚く御礼申し上げます。またこのように楽しい？ミステリーをご一緒できますよう祈っております。残暑厳しい折から、どうぞご自愛くださいませ。

あなたの番です[Blu-ray BOX]～発売予定日は2020年2月19日です

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