青天を衝け ネタバレと感想 第5話 栄一、揺れる
大河ドラマ【青天を衝け】の第5話は「栄一、揺れる」です。これは地震と掛けたんですかね。栄一自身は別に揺れてなかったものね
。以下早速ネタバレです
。
夷敵による侵略
岡部の陣屋から戻ってきた栄一は、どうにも憤懣やるかたなくて、大声で叫んでいました。その様子を「悲憤慷慨」だと評した惇忠は、今の日本にはそうした人間が増えている、かくいう自分もそうだと同意します。その理由は隣国清で起きた侵略(アヘン戦争)が、今や日本でも起きるのではないかと憂えていたからです。
栄一は、惇忠から借りた「新英近世談」という本を読んでこの事実を知り、また大いに憤慨しました。イギリスはアヘンで中国人の魂を奪った!
長七郎は、日本も今アメリカに魂を奪われかけている、と訴えます。我らが剣術を学ぶのは夷敵を斬るためだ!
安政の大地震
安政東海地震
幕府は、アメリカやイギリスとの条約に続いてロシアとも協定を結ぼうとしていました。それを知った斉昭は、これまたアヘン戦争を例に挙げ、日本も清国のように属国になってしまう、と憂えます。でも阿部正弘は、そうならぬように日々苦心しているのだ、と反論しました。
そこへ、大地震が起きたためにロシアの船が津波で転覆したとの知らせが入ります。これは南海トラフが震源だそうです。
斉昭は、ここぞとばかりに「神国日本に神風が吹いた!」と息巻き、ロシアの船員たちを皆殺しにするよう命じました
。でも正弘や東湖は、天災で被災した人々を攻撃するのは道理に反すると諫めます
。
異国の人間にも親や子がいる。天災で命を失うのは耐えがたき事。今は夷敵を討つよりも、いかにして日本の誇りを守るかが肝要だ。
~後に慶喜のお供で東湖を訪れた円四郎が、東湖を指して、彼こそまさに諍臣だと称えています~
実際の海岸では、川路聖謨(平田満~蓮見勇夫@ディア・ペイシェント)が先頭に立ち、炊き出しを行って積極的にロシア人を助けて回ったそうです。この川路は長崎に来航したロシア使節エフィム・プチャーチンとの交渉を担当した人物で、その誠実な人柄から、ロシア側からも大いに信頼されたのだそうです。それこそ誇らしいですね
。
安政江戸地震
ところがその2年後、また大地震が起きました。この1~2年は全国各地で地震が勃発したそうで、それらをまとめて「安政の大地震」と呼ぶそうです。
その地震により、今度は東湖が亡くなりました。ウィキペディア情報によると、一旦は無事逃げ出したものの、火の始末を心配して駆け戻った母を助けるために自らの身体を張って鴨居を支え、その母が無事救出されたのを見届けるようにして力尽きると、圧死してしまったのだそうです。
斉昭は、妻よりも東湖を心配し、その遺体を見るや否や、駆け寄って号泣したそうです。天災で親しい者を失うのがどれほど辛いか、まさに身をもって知ったというわけですね。
迷信
江戸で
当時、黒船の来航により、コレラが流行したそうです。最初は長崎で致死率50%弱の猛威を振るったコレラはその後すぐに大阪や江戸にも蔓延してきました。この年江戸では3~4万人もの人がコレラで亡くなったのだそうです。また麻疹も大流行し、多くの死者を出しました。江戸ではこれでさまざまな迷信が横行するようになったのだそうです
。
血洗島村で
栄一の姉、なかに縁談がまとまり、もうじき嫁ぐという段になり、伯父夫婦から、縁談相手の家に「狐」がついているなどという迷信を理由に、破談にされてしまいました。それからというもの、なかはすっかり生気が無くなってしまいます
。伯父たちは、それみたことか、やはり「狐」が憑いたのだと騒ぎ立てました
。
今にも身投げしそうな風情のなかを心配した市郎右衛門は、栄一に、側に付いて見守るよう命じます。栄一もまた姉が心配で、ずっと後を付け回しました
。そんな栄一に千代は、なかは縁談が決まってからみるみる美しくなっていった、よほどお相手を気に入っていたのではないか、と伝えます
。
市郎右衛門は、そんななかを集金に同行させました。少しでも気が晴れればよいと思ったのです。が、それと入れ違うようにして、伯母のまさ(朝加真由美~由紀の母@35歳の少女)が修験者たちを連れて乗り込んできます。市郎右衛門がいないと聞くと、ちょうどいい、とお祓いを始めました
。
最初は困った顔をしていたゑいも、この家に「無縁仏」がいると聞くと、すっかり信じ込んでしまいます。まさはそれ見たことかと鼻の穴を膨らませました。供養には祠を建てるよう勧められます
。
この話にうさん臭さを感じた栄一は、早速理屈でやり込めました。無縁仏が出た時期はいつか?当時の元号は?
適当な答えをした修験者はたちまちやっつけられます。そんないい加減な神様など信じない!人の弱みに付け込むような神様など怖くねえ。俺の姉様だって、そんなに弱くねえぞ!!
少し前から戻ってきて、心配そうに様子を見守っていたなかにもようやく笑みが浮かびました。市郎右衛門は、栄一のおしゃべりもたまには役に立つと満足そうに笑います
。
なかはその後栄一のもとへ行き、山の中を歩いて気分が晴れた、と語りました。
栄一は照れくさくなって、すぐに憎まれ口を聞きます。千代は姉様が美しくなったと言っていたが、キツネの妖怪は傾国の美女の玉藻前だ、姉様に憑くはずがねえだんべ
。
なかが大声で怒りだし、栄一に飛びかかると、栄一は、キツネより姉さまの方がおっかねえ、とこぼしました。なかは、栄一、ありがとうね、と満面の笑みを浮かべます
。栄一はますます照れくさくなって、汗臭い、と文句を言いました
。ふたりは水を掛け合いながら大いにじゃれあいます
。
感想
なかの縁談は復縁できなかったんですかね。なんとも可哀想なことをいたしましたね。その一方で、長七郎から「姉より剣術が大事だ」と弱虫扱いされても動じない~家族思いの栄一がまた誇らしくもありました
。続きもとっても楽しみです
。
これまでに視聴した日本のドラマの視聴リストはこちらです
: 視聴ドラマ一覧~日本ドラマ編
拍手コメントをありがとうございます♪
Fさん、ごめんなさいm(__)m。サイコに夢中になって拍手コメを見落としていました(^▽^;)。
そーなんですって、地震は南海トラフだし、疫病も大流行りの時代だったそうですよ。日本が開国せざるを得なったのは、実はこの感染症が原因だった(多数の国民が亡くなって国力が弱まったから)のではないかと言われているほどだそうです。
栄一はいいですよね~。こんなに素敵な人のお札ができるなんて、そちらも今から楽しみですね( *´艸`)。こん