緑豆の花 最終回あらすじと感想(29話含)兄弟の運命
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【緑豆の花】の29話「1枚の写真」と30話=最終話「兄弟の運命」を視聴しました。最後のキム・グ(金九)の登場には、これまでの映像が去来して、万感胸に迫るものがありましたね。以下2話分まとめたネタバレのあらすじです
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大芚(テドゥン)山へ
結局ギョンチョンは自決できなかったため、ポドゥリが射殺しました。その後イガンとポドゥリ、そしてヘスンは3人で大芚山へ向かいます。そこには生き残った義兵らが結集しているのだそうです。
その翌年、義州にいたユウォルの元に、ボンギルの訃報が届きました。ジャインが喪主を務めていると、イヒョンがやってきます。協力を求められたジャインは、自分が米を渡すとまた大勢の朝鮮人が殺されそうで怖いと嫌味を言いました。イヒョンは、これからはもうないと答えますが、つい先頃も旅順で2万人が虐殺されたのだそうです。またイガンたちが向かった大芚山の戦いでは、子供一人を残して皆殺しにされたのだそう。
イヒョンは、まだ東匪に未練があるらしいと言い、懐からイガンの革手袋を取り出しました。大芚山で見つかったそうです。イヒョンは、遺体は?と尋ねたジャインに、皆燃やしたから灰になっただろうと答えました。ジャインもボンギルがいなければ今頃灰になっていた、と伝えます。
売国奴と愛国の徒
イヒョンは、日清戦争も終盤となり、民乱が治った今、官職に就いて志を遂げたいと、朴泳孝に会いに行ったそうです。でもかつて尊敬していた朴泳孝は、今ではすっかりちっぽけに見えたのだそう。武田は、それはイヒョンが朴を超えたからだと評価しました。まるで息子と父のようにと語った武田に、イヒョンは苦笑するしかありません。そして本物の父親のいる古阜を赴任先に希望しました。鬼にはあの地しかない💀。
イヒョンは古阜の郡守として凱旋することになりました。マンドゥクをはじめとするペク家では大喜びです。
一方で武田はイヒョンに驚くべき事実を告げました。日本は下関で清と講和条約を結ぶことになり、遼東半島と台湾が日本の領土になると伝えたのです。イヒョンは耳を疑います😨。領土ではなく開港ではないのか?武田は「開港場を得るために、戦争を起こすと思うか?😎」と嘲りました。日本の影響力を拡張するために戦ったのではないのか?領土を拡大するのが目的だったのか!?😱
武田はイヒョンの純真さに呆れ返ります。目の前に餌があったら弄ぶだけでは足りぬ、食わねばならぬ。朝鮮は日本の「保護国」になる。軍事権を引き継いで守ってやらねば。そうやって少しずつ「日本の領土」に変えていくのだ。
イヒョンは絶句しました。ここにきてようやく、ボンジュンやソクジュの言葉が腑に落ちます。イヒョンはどう言い繕ってみても、所詮は「最低の売国奴」でしかなかったのです。
一方で、ボンジュンたちの裁判が始まりました。イヒョンはその直前に、もう一度ボンジュンの供述を翻させようとします。高宗はともかく、せめて大院君が黒幕だと自白してほしい。でもボンジュンは、たとえ最初はそうでも、一旦大院君を捕らえたら、彼に「高宗の指示」だったと言わせるつもりだと指摘しました。そうやって国王を廃位して、朝鮮を手に入れる魂胆だ😤。
ボンジュンは、自分が死ねば、義兵たちの闘志が救われると語ります🌹。そして我が国の微かな希望が引き継がれる。イヒョンは一言も反論できず、そのまま井上に伝えると語りました。そして、自分が騙されたのであれば、これからどうしたらよいのか、と尋ねます。でもボンジュンは答えてくれませんでした。それほど大きな罪だからです。
裁判ではボンジュンら皆に死刑が宣告されました。ファジュンは、男として生まれて国のために戦ったことに悔いなどないと語り、ギョンソンはボンジュンに三途の川もお供する、と声をかけます。
ボンジュンたちが輿に乗って通りに出てくると、そこでジャインが待ち構えていました。ジャインはイヒョンに頼み、写真家による撮影を許可してもらったのです。ボンジュンが全州でジャインに、この敗北を悲しまず記憶に止めろと語ったのを受けて、ジャインは今のボンジュンの姿を民衆の心にとどめるため、写真を残そうと思い立ったのだそうです🌸。こちらが実際の写真です。

東学農民革命指導者・全ボン準の新たな移送写真が発見される
内なる敵
一方でマンドゥクは、これで「宰相の父」になる夢が叶うと浮き足立ちました🐵。手始めにファン家に赴き、ミョンシムに古阜を出ていくよう命じます。ソクジュの霊を弔うため、ひとりで喪に服していたミョンシムに、それは女のすることではないと馬鹿にしました。これから出世街道まっしぐらのイヒョンにとって、ミョンシムは邪魔だと言い放ちます。今は言葉で説明しているが、次は行動に出るとまで脅しました。
が、実際に赴任してきたイヒョンは、すっかり精神を病んでいました。祝いの席では日本語で喚き散らします。何がそんなに楽しいのだ?日本のイヌが来たと怒るのが普通だ。この国にまともな者はおらぬのか!?マンドゥクが、心配そうに声をかけると、イヒョンは「天皇陛下万歳!」と叫びました。
マンドゥクは宴をお開きにし、そんなことでは宰相にはなれぬとイヒョンを奮起させようとします。上に昇っていくには踏み続けねばならぬ。人でも階段でも。イヒョンは「必要なら父親もか」と笑います。
こんな男が父でなければ、あるいはイヒョンは「鬼」になどならずに済んだのかもしれません。実際チェ氏は「もう人を殺してはいけない」と教えていたのです👍。
ポドゥリの死
イガンはまだ生きていました。イヒョンが古阜の郡守になったと聞くと、その手でイヒョンを殺すべく、ヘスンやポドゥリと共に古阜にやってきます。が、ポドゥリはひどい怪我を負っていて、もはや身体中に毒が回っていたそうです。
イガンはミョンシムに助けを求めますが、自分の死期を悟ったポドゥリは、一人でイヒョンを殺しに行きました。愛するイガンに弟を殺させたくなかったのです。イガンにもらった腕輪を額に押し当てて勇気を振り絞っていた様子がまた涙を誘いました。ポドゥリはイガンとヘスンに遺書を残して出て行きます。
これまでありがとう。鬼は私が連れていく。先に言って接長たちと遊んでいるから、できるだけゆっくりきてね💐。
が、輿に乗ったイヒョンを殺すまでにその取り巻きを殺すだけで力尽き、弾丸は急所を外れ、イヒョンの腕に当たりました。座り込んだポドゥリはすぐに周りを取り囲まれ、それまでは「殺されてもよい」ような風情を見せていたイヒョンに射殺されてしまいます。
三国干渉と全琫準らの処刑
チョン・ボンジュン(全琫準)たちが処刑される前、仏露独の3カ国が日本に遼東半島を清国に返還するよう求めました。高宗と閔妃はこれを聞いて喜び、武田は大いに悔しがります。
それでもボンジュンたちの処刑は覆りませんでした。ボンジュンは、民衆の目の前で首を刎ねてほしかった、と不満を口にします。彼らの血が流れてこそ「その遺志」が全国民に伝わると期待していたのに、最後はひっそりと「泥棒の洞窟以下の場所」で絞首刑となったのだそうです。
その場には武田とともに井上もおり、それが文明国日本の温情だとのたまいました😡。ずらりと並んだ朝鮮の役人たちは何もできずにおりましたが、最後にボンジュンが「汚い声が聞こえぬよう、死んだら耳をきれいに洗ってくれ」という要望だけは聞き入れます。
私、チョン・ボンジュンは、死んでもこの国を見守り続ける。
ギョンソンは、お供ができて光栄だった、一緒の日に死ねてさらに光栄だと語る一方で、1つだけ、人即天の世が見られなくて心残りだと語ると、ボンジュンは、我らは既に甲午年に見た、と言い聞かせました。目を閉じてみろ。そうすれば見える。瞼を閉じると、まさに皆が一丸となって「自由」を求めて戦った姿がありありと浮かびました🌹。その時の熱気や歓声も伝わってきます。チョン・ボンジュン!緑豆将軍、万歳!!皆の顔に笑みが浮かびました。
彼らの最期の時、ジャインは刑場の外に座って、神に祈りをささげていました。処刑が済み、遺体が廃棄されると、ギュテに頼んでその責任者だった卑劣漢のイ・ドゥファンを買収して遺体を引き取ります。ジャインは金塊を10本渡すつもりでしたが、ギュテは1本で十分だと蔑みました。
兄弟の運命
古阜では、イヒョンが撃たれたことに激怒したマンドゥクが、他にも仲間がいるに違いないと騒ぎ出しました。そこでイファがついに切り出します。イファとチェ氏は、ミョンシムにイヒョンと復縁してほしくてファン家を訪れた際、そこでイガンの姿を目撃したのをずっと黙っていたのです💦。
こうしてついにイガンとヘスンが捕まりました。ふたりは牢で、処刑は免れたものの、毎日重労働を課せられていたオクセと再会します💜。
チェ氏とイファはイヒョンにイガンの命乞いをしましたが、マンドゥクはイガンを呼び出して、弟のために自決しろと命じました。もちろんイガンにその気はありませんが、どこから心の片隅に残っていた「父」への情は、これできれいさっぱり消えたに違いありません。
ミョンシムもイガンを心配しました。イヒョンはイガンを東匪呼ばわりしますが、ミョンシムは「国のために戦った義兵だ💢」と叱責します。そなたたちは足元にも及ばぬ😡。そしてイヒョンを「知らぬ人」と言い切りました。イヒョンは、せめてミョンシムだけはイヒョンの苦しい胸の内を分かってほしいと訴えましたが、ミョンシムは、自分が愛した美しいペク・イヒョンは死んだ、と断言します。
イヒョンは役所の牢に監禁されたイガンに会いに行きました。そこで思い出話をしながら、己の後悔を打ち明けます。そこでついでのように「役所は変わっていなかった」と語りました。役所には昔から抜け道があったのだそうです。明日、イガンたちの処刑が行われると語り、これまで共に過ごしてくれた(=いつも庇ってくれた💜)ことへの感謝を伝えました。そして「最後の晩餐」だと言って包みを差し出します。
イガンは、これでイヒョンを殺さずに済んだ、と礼を言いました。誰かに殺されそうになっても抵抗するな、俺が先に逝って居場所を作っておくから、あの世を怖がる必要はない🌸。イヒョンは、そこでは「兄上」と呼んでもいいかと尋ねます。イガンは「鬼」ではなく「ペク・イヒョン」ならな、と言い渡しました。俺に「ペク・イガンの道を行け」と言ったやつなら、兄と呼べ。楽しみにしている。イヒョンは泣き笑いしながら去って行きました。あの世で会いましょう
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が、そこに入っていたのは食事ではなく拘束を解く「鍵」でした。早速抜け穴から外に出たヘスンは古阜から逃げようとしますが、イガンだけは、イヒョンが心配でペク家に駆けつけます。案の定イヒョンは、家族の目の前で自殺していました😱。その死を「父への最後の贈り物👿」と表現したのは、これまで父に逆らったことのないイヒョンの最初で最後の抵抗だったに違いありません😭。
いち早く遺体にとりすがって泣いていたチェ氏は、近寄ってきたマンドゥクを罵倒して追いやりました。あっちに行って!私の子に触るなっ!!
そこへイガンがやってきます。しばらく呆然と立ち尽くしていたイガンは、でも、イヒョンの顔が昔通りの穏やかな笑みを浮かべていたことに気づきました。故郷に帰ってきても見知らぬ土地のようだったと嘆いた弟が、ようやく安住の地を見つけたのです。安らかに逝け、弟よ🌹。
誓い
イガンは再び全羅道へ行き、ジャインのもとを訪れました。先に「坊主姿」のヘスンとオクセを行かせ、ブランコに行けば「あれ」に会えると教えます😁。ジャインは息せき切って走って行きました❣️。ブランコにはイガンが座っていて「今度こそ俺の嫁になるか😏」と笑いかけます。ジャインは首の骨が折れるかと心配になるほどうんうんうん、と力強く頷きました😂。
ふたりはボンジュンの遺灰を、かつてボンジュンと緑豆の花について語り合った草原に撒きました💕。その時ボンジュンは、緑豆の花が一面に咲くための一握りの肥やしになりたいと語っていたのです。イガンは真っ白なその遺灰に向かって「ゆっくり休んで見守ってください」と語りかけました。
エピローグ
ミョンシムは書堂を開き、ジャインがこれを支援しました。またペク家では、イファの婿が博打で金を使い果たしたために家が人手に渡ると、頭がおかしくなったマンドゥクが家に火を放ったので、皆で夜逃げしたそうです。
またイガンはユウォルやオクセとともに義州で戦いを続けていました。そこへギュテが「義兵」になりたいと志願してきます😍。もちろん大歓迎です。そして最後に現れたのがキム・グ(パク・フン〜タルムン@ヘチ~王座への道)です。彼もまた実在の人物で、三・一(独立)運動の中心的役割を担い、後に大韓民国臨時政府の首相や大統領を務めた政治家です👍。
拍手コメントをありがとうございます♪
Fさん、こんにちは〜(^^)/。
とうとう終わってしまいましたね〜。でもおっしゃる通り、とっても良いエンディングだったと感動しきりでした。
その井上薫氏に関する記述ですが、私もウィキペディアで読みましたが、出典が明らかになっていませんでしたよね。ドラマであれほどの悪人に描かれていたこともありますし、鵜呑みにして良いものかどうか、疑問が残るところなので、ここには書きませんでしたの。
そうあってほしい気持ちは、日本人として、山々ですけど、少なくともこのドラマの制作者にとっての彼のイメージは最悪だったのでしょうからね。言ってみれば(同じように最悪なイメージの)「秀吉は朝鮮に出兵はしたけれど、朝鮮人を殺すつもりはなかった」的な解釈に思えちまって(苦笑。
お忙しい中、最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。Fさんとこのドラマをご一緒できて嬉しかったです💐。こん