琅琊榜<弐>~風雲来る長林軍~26&27話 ついに「その日」がやってきた
~琅琊榜2のあらすじと感想はこちらからお探しいただけます: 琅琊榜2~風雲来る長林軍~全50話あらすじと感想、登場人物一覧~
中国ドラマ、【琅琊榜<弐>~風雲来る長林軍~】の26話と27話を視聴しました。26話は「どこまでも2人で」、27話が「その日」です。あ~やはり「その日」が来てしまいました。以下2話分合わせたネタバレです
。
起死回生の策
老堂主と林奚たちは、1つの蛇胆で平旌と平章のふたりを救う方法を思いつきました。が、それには平章が数か月寝たきりで養生しなければなりません。死を覚悟していた平章は、生きられるだけで幸いだと感謝しました。
が、そこに北燕の拓跋宇がやってきます。平章の留守中に彼を訪ねてきたマントの人物が拓跋宇だったのです。
揺るがぬ決意
彼は、北燕が大渝と密約を交わし、陰山を開放することに同意したと明かしました。陰山が開放されるということは、これすなわち、現在寧州にいる庭生が窮地に陥るということです。
平章は居てもたってもいられなくなりました。平旌が動けない今、父を救えるのは自分しかおりません。濮陽纓に輸血をしたあの弟子も多少身体が弱くなっただけで意識は確かだった
。
永遠の誓い
小雪は、私を一人にしないでくれ、あなたを失いたくない、と泣いて頼みましたが、その一方で誰よりも平章の心情をよく知るだけに、跪いた顔を上げるとすぐにその言葉を翻します。今行かなければ一生後悔し続けるのね?
それでは平章が自分と向き合えなくなると諦めたようにうつむく小雪に、今度は平章が土下座しました。小雪は泣きながら彼を起こしてその胸を殴りつけます。その頬を両手で挟んで出てくるのは謝罪の言葉ばかりです。すまない。ゆるしてくれ。
小雪は平章の首をひしと抱きしめました。
私の平章兄さん。私の夫。あなたは知っていた?あなたにずっと抱きしめられたいと願っていること。だから私の側を離れないで。お願いだから。
平章も小雪を抱き返しながら泣いていました。
苦渋の決断
その後二人は決意を固めたかのごとく平旌のいる部屋に入ってきて老堂主に許しを求めようとしますが、老堂主は、人を傷つけるような治療は決してしない、と頑なに断り、退出してしまいます。それで平章は林奚に輸血を頼みました。どうか私に力を貸してほしい!
輸血の準備をする林奚に平章は林奚と平旌の縁について語りました。これに気づきながら今まで触れなかったのはふたりには己の道、相手を選ぶ権利があると考えていたからです。束縛や義務からではなく、全身全霊で愛し愛される相手と結ばれるべきだ。
林奚は、この事を知ったら平旌は決して林奚を許さないだろうと俯きますが、平章は、決して平静には話すなと釘を刺しました。平旌は一生知らないほうがいい。
そう言って平章は蛇胆を一飲みし、平旌の隣に横たわります。この後平章は平旌に「すまない」とつぶやいたそうです。平章なら、平旌がもし真実を知ったらどんなに怒り嘆き悲しむか分かっていたからですね。
小雪の覚悟
一方の小雪は廊下に座り込んでいました。東青からこの話を聞いた飛盞が駆け込んできます。世子妃に会いたい!!
小雪が出てくると、飛盞は大声で彼女を叱り飛ばしました。血迷ったのか?なぜ平章を止めないっ!おまえはどうなるのだ??
理由はどうあれこの私が許さない!と中に踏みこもうとした飛盞を小雪が剣を抜いて阻止します。
夫婦は愛を誓い、心を同じくする。嫁いだその日から夫の覚悟は分かっていたわ。
妹弟子の気迫には、さすがの飛盞も立ち尽くすばかりです。
その夜平章は、小雪に墨をすってもらいながら梁帝への親書をしたためました。翌日には帝に謁見して「玉印金符」を授かります。何も知らない帝は、庭生の救出には平章が行くのが一番心強いと激励しました。
いざ出陣!
退室した平章は、以前使用した先帝の令牌を飛盞に託し、自分が「運ばれて」戻ってきたら、帝に返してほしいと頼みます。
ふたりが朝陽殿の階段を降りていくと、そこには鎧に身を固めた小雪が立っていました。
将家の女だから貞淑な妻ではなかったけれど、あなたは気にしなかった。嘆きながら夫の帰りを待つよりも、戦場で肩を並べ、苦難を共にしたい。
平章はうっすら笑みを浮かべてこれを許可し、飛盞はやりきれないと言うかのようにふたりから目をそらしました。
平旌の苦悩
ふたりが軍勢を率いて出発した後、ついに平旌が目を覚まします。平章が出征したと聞いた平旌は、無理を押して付いていこうとしました。林奚は必死で止めようとしますが、平旌は聞く耳を持ちません。陰山が解放されたことの意味をすぐに悟ったからです
。
そこに飛盞がやってきて平旌をなだめてくれました。平章と小雪なら大丈夫だ。今のお前に必要なのは安静だ。
平旌は、平章の書斎へ行き、治ったらすぐに駆けつけられるように地図を見て分析したいだけだと主張しました。飛盞はそんな平旌の意を酌み、かつ林奚には安心するよう声をかけます。大丈夫、私が付いている
。
三月の湾刀
その平旌が言うには、100年前にも同じことがあったのだそうです。大渝、北燕、東海の三国が連合で攻めてきた「三月の湾刀」によって梁は壊滅状態に陥ったのだとか。も~その時に梁から出向いた使者が、言闕だったのですね
~もうここは大喜びしちゃいました
。
その轍を踏まぬための鍵は「蘆塞」にあるとの考えは平章もまた同じでした。
父を救え!
平章の軍はその蘆塞めがけてひた走ります。遠く寧州を守り続けていた庭生の目に「長林軍」の旗が映ったシーンは実に感動的で
、まるで獰猛なヒグマが無数の蟻を蹴散らしていくかのようにおばさんには見えました
。平章かっ!?
今生の別れ
庭生の前に現れた平章はついに力尽きて落馬してしまいます。庭生はまだここでは、まさか息子が瀕死の状態だとは気づかなかったようですが、遠くでこの様子を見ていた東青と小雪は、ついに「その時」が来てしまったと絶望の表情を浮かべていました
。
陣営でしばらく気を失っていた平章は目を覚ますなり、父上、と呼びかけます。ずっとその手を握っていた小雪が庭生を呼びました。
父上、一足先に逝きます。
庭生は、決して死なせない、必ず持ちこたえろと励まします。平章もまた、この体が持ってくれさえすれば、皆の側を離れたりしない、私も生きたい、と答えました。小雪は再びその手を握り、すまないと語った平章に、私のそばを離れないで!と抱き着きます。平章もそんな小雪を抱きしめて額に口づけしました。
長林軍の男として戦場で死ねる。生涯を締めくくるにふさわしい場所だ。
そう言ってこと切れた平章の体を小雪はいつまでもいつまでも抱きしめ、庭生は声にならない叫びをあげて、この受け入れがたい現実に抗おうとします。部下たちはこぞってひざを折り、哀悼の意を表しました
。
その頃、ようやく回復した平旌も後を追ってきていました。元啓と林奚も一緒です。
ようやく陣営に着いたというのに、東青が泣いているのを見た平旌は、すぐに陣幕に駆け込んでいきます。そこには平章の亡骸が横たわっていました。
平旌がこれに取りすがって泣いていると、平章たちとともに従軍してきた杜仲が小雪の妊娠を告げにきます。懐妊して2カ月だそうです。平旌が、この知らせに誰よりも喜んだろう平章の顔を見つめたのが、また何とも哀しかった。
平章の死はすぐに琅琊閣や金陵に伝えられました。皆が悲しみに暮れる中、平旌が先頭に立って平章の亡骸を都に運びます。
皆の前に立った平旌の
魂は消えず!!
の雄たけびには兵たちが皆、何度も繰り返し唱和しました。その痛々しくも頼もしい平旌の姿に在りし日の平章のそれが重なります。平章の棺には「蕭氏平章」の名が掲げられていました。都に戻って建てられた墓にも「長林王之嗣子(後継ぎ)蕭氏平章之墓」と刻まれます。庭生と小雪、平旌と東青たちが、それぞれ別れを惜しみました
。
残酷な真実
久しぶりに再会した元啓は平旌に、平章の死が単なる戦死ではないことを仄めかしました。平旌は真相を問い詰めようとしますが、元啓は、詳しくは知らないから林奚に聞けと答えます。
林奚もまた、平旌に全てを打ち明けるつもりでした。誰が知らなくても、平旌だけは知るべきだと覚悟を決めていたようです。平章が命懸けで奪ってきた蛇胆の小箱を差し出すと、その小箱についた血を見ただけで、平旌は全てを悟りました
。
君は俺の理解者だろう?
林奚は、平旌なら自ら死を選んだに違いないと分かっていたけれど、平章もまた弟や父を救わずにはいられなかったのだと平章への共感を示します。
でも平旌は林奚を責めずにいられません。君が何もしなければ、兄上は死なずに済んだのにっ!!
林奚は平旌を愛しているからこそ救いたかったのですけどね~。何とも切ないところですね。誰が悪いわけでもない、悪いのは悪魔=濮陽纓だったのに
。
悪魔の最期
その濮陽纓は、いともあっけなく、元啓に殺されてしまいました。濮陽纓は元啓に、皇后の疫病事件への関与を教えて逃げようとしましたが、元啓は皇后の弱みを握るより濮陽纓を抹殺してその口をふさぐことを選んだようです。が、濮陽纓はそんな元啓にはもう「毒」が十分にしみ込んでいると確信し、最後にニヤリと笑って死んでいきました
。
元啓が悪に染まらぬことが何よりの復讐になるんだけど、中国ドラマだからそれは叶わぬ夢でござるね。
感想
シーズン1で梅長蘇が、平章と同じように、自分が助かるために他人を犠牲にしようとしなかったことを思い出して、ここにも高潔な魂が受け継がれているとなんとも切なくなりました。たとえ面識は無くても、梅長蘇と平章はその魂が二人を引き合わせてくれて、きっとあの世で意気投合していますよね
。
琅邪榜(ろうやぼう)〈弐〉~風雲来る長林軍~ DVD-BOX1
これまでに視聴した韓国ドラマの視聴リストはこちらです
: 視聴ドラマ一覧~アジアンドラマ編