The Tunnel-トンネル〜復讐の執行人 最終回ネタバレと感想 友よ、安らかに眠れ

英国社会派ミステリー【The Tunnel-Vengeance〜トンネル、シーズン3ー復讐の執行人〜】もいよいよ最終回です。エリースの気性を考えると、なんとな〜くいつかはこんな日が来るのではないかと思ってはいましたが😭。あ〜しばらく立ち直れそうにありません。以下ネタバレのあらすじです。

エリースの決断

カールは早速、行方不明になった食肉業者=バーの勤務するファイン・ミートに出かけました。そこで、道端に無造作に積んであった肉塊の1つに付けられていたタグに「座標」が書かれていることに気づきます。裏には「Come alone」と記されていました。一人で来い。

そこは北緯51.1040、東経1.2705〜イギリス・ドーバーのホワイト・クリフの一部=Samphire Hoe(サムファイア・ホー)という場所でした。カールが、トラックが停まっているトンネルの前に辿り着くと、そこからゆっくりとエリースが出てきます。彼女の首には爆弾が巻かれていました😨。カールが近寄ろうとすると、エリースはダメだと叫びます。

そこでカールにアントンから電話がかかってきました。アントンは、地面に描かれたネズミを追えと命じます。その先にはリモコンが置いてありました。トラックの中には硫化水素が充満しており、中の人質はもうすぐ死亡するのだそうです。そのリモコンのボタンを押せば、トラックの扉を開くことができ、中の人質を救うことができるが、それと同時にエリースの首につけられた爆弾が爆発する。見知らぬ人々か友達か、どちらがより価値があるかを選べ。

Press that button, the doors of the meat truck will automatically open and those innocent people will be free, but your friend's necklace will detonate. You have to decide which is worth more. Her life or the lives of those strangers.

カールは、必死でラナにサバンは生きていたと伝えようとしますが、ラナはアントンから少し離れた場所でこの様子を見つめていて、会話の内容が聞こえません。カールはマイルズに電話をして現在地を伝え、爆弾処理班を送ってくれるよう頼みました。

エリースは、時間を稼ごうとしているカールに(どのみち)もうすぐ爆弾が爆発する、と伝えました。

You can skip the section on establishing our bond. You already have my trust. I thought we could express our anger with each other without damaging our friendship🌹.(私たちの絆を確立するのは省いていいわ。あなたはすでに私の信頼を得ている。我々はそれぞれの怒りを炸裂させたが、それで友情が傷つくことはなかった)

エリースはカールに犯人の要求を確認すると、迷うことなく人質を助けるよう伝えました。

You've got to do it, Karl. You can't make me responsible for all those deaths. It has to be about numbers.(やらなきゃいけないわ、カール。私に彼らの死の責任を負わせないで。これは数の問題よ)

カールはできないと断ります。I can't!! エリースを思って手が震えているカールを見たエリースは、これ以上、心優しいカールを苦しめることはできないと決断します

Don't carry this with you. It's my choice. It's not theirs. It's not yours. Get justice for Charlie Moreau. And thank you for being my friend.(この件にあなたを巻き込めない。これは私の選択よ。彼らのではなく、あなたのでもない。チャーリー・モローに正義を!そして、友達になってくれてありがとう!)

エリースは、自ら爆弾のスイッチを入れました。No!!!!

カールも爆風で吹き飛ばされます。アントンは、自分の価値観では計り知れない「正義」を目の当たりにして、虚な目をしていました。

カールは、跡形もなく吹き飛んだエリースをなんとか少しでも探そうとします。エリース、エリース。爆弾処理班を引き連れてやってきたマイルズが、そんなカールをいたわりました。そしてエリースが命懸けで助けた人質たちが次々とトラックから出てきます。

その姿を見たカールは車に乗り込みました💢。マイルズは、今運転などできる状態ではないと止めようとしますが、カールは耳を貸しません。

Vengeance

カールはラナが運転する車の後を猛スピードで追いかけました。ラナとアントンは、車ごと崖から飛び降りようとしますが、そんな簡単に死なせるわけにはいきません😤。カールは車ごと体当たりしました。ルームミラーにつけたゾウのマスコットが大きく揺れて、ラナの車が転倒します。

ラナは一足早く外に出てきてアントンを助け出そうとしますが、カールが近寄ってきたので慌ててカールに銃口を向けました。

You killed Elise. I offered you your son, and you killed Elise.(あんたはエリースを殺した。息子に会わせると言ったのに、あんたはエリースを殺した)

ラナはカールを信じません。そこでカールはフランソワの写真を見せました。彼はフランス人夫婦の養子になっていたんだ。ほら、君の息子だ。もうすぐ結婚する。

その顔には幼い頃の面影があったようで、ラナはようやく信じます。横でカールを殺せと喚いていたアントンを振り向き、信じていたのに!と言って、何発も銃を打ち込みました)。そして自分も自殺しようとします。サバンに愛していたと伝えて。

でもカールは許しませんでした。カールはアダムのことを例に挙げ、自分がラナだったら、たとえどんな目にあっても一目でいいから息子に会う!と促します。息子に会いに行って愛していると抱きしめろJust to tell him I loved him。ラナは銃を取り上げられて逮捕されます

が、これがカールの復讐でした。カールは決してラナをフランソワに会わせようとしなかったのです😍。それよりもラナに、ラナが殺した人々〜エリース含む〜の写真を見せ、自分がしたことを思い知らせようとします。ラナは「戦争のせいで人を殺すことなどなんとも思わなくなった」と言い訳したから尚更です。

君は俺に「選択」を迫った。今度は俺が君に尋ねる番だ。サバンを結婚させて普通の生活を送らせるか、母親の存在とその侵した罪を告げるか、どちらかを選べ。君が決めろ。

まさに死ぬより辛い選択=復讐です🎉。

弔い合戦

カールはその足でカレー署に赴きました。見慣れた景色はすべてエリースを彷彿させます。署内ではフィリップがカールを抱きしめてくれました。I am glad it was you with her.(最後にエリースといたのが君で良かった)ルイーズもオリヴィエも、黙ってカールをハグします。

その後は皆でエリースの遺志を継ぎました。チャーリーが拉致された日、ローラン・モレルという男が「あのホテル」に泊まったそうです。この男は小児性愛者の一味に属する性犯罪者でした。犯人はモレルで間違いないと思われるのに、シャピュの捜査記録にホテルのことが書かれていない〜ルイーズからそう聞いたカールとオリヴィエは、エリースが既にシャピュを疑っていたと確信しました。

いったい誰を庇っているんだ😤?!カールはシャピュに「全てを失う覚悟をしろ」と言い渡し、モレルの家へと向かいました。そこには彼の甥がいて、モレルは焼死したと証言します。ふたりはこれで手がかりを失いました😨。

が、ついにシャピュが動き出します。シャピュは父のジョゼフを問いただしました。ジョゼフはモレルに金で口止めされたと白状します。彼はモレルたちがあのホテルで子どもたちに性的虐待をしていたのを知りながら、それを「社交」と呼んで見逃したのです👎。モローの冤罪を知りながら看過したのは、捜査をすれば彼らとの関与が露見するからです。

ジョゼフは、すべての人間は救えないとのたまい、ジョゼフに従ったシャピュも同罪だと脅しました。シャピュは毅然としてジョゼフを逮捕します😍。その後はオリヴィエに警察バッジ?を渡して去って行きました。この職に善人は少ない。君はその一人だ、そう言って。オリヴィエは彼に握手を求め、カールも彼を見送りました💐。

カールはサバンの件についてオリヴィエの意見を求めます。イギリスなら「真実」を知らせるところだけれど、フランスでは、養子に行ったら、その先の決定権はすべて養父母にあるのだそうです。それでカールもその慣習に従い、フランソワを正式にジャン=マルコの息子にする手続きをしました。ジャン=マルコは泣いて喜びます

一方で、心優しいカールは、ラナのためにフランソワの写真をたくさん手に入れてくれました。それをラナに渡しに行きます。

エピローグ

ルイーズはBBと付き合うことにし、チャーリーは新しい暮らしに馴染んで、子供らしい明るい笑顔が浮かぶようになってきました。ジャックは孤独に酒を飲んでいます。フランソワは皆に祝福されて結婚し、キキは無事子どもを産んで、アントンの墓参りをします。カールはカーラが慰めました。

それからしばらくして、カールは子どもたちを連れて遊園地へ遊びに行きます。そこで迷路に迷い込んだカールがふと目を上げると、そこにエリースが立っていましたエリース!。今まで見たことのないような、まったく憂いのない明るく美しいエリースです

まとめ

全シーズンを通して、事件そのものは暗くて陰惨でしたが、カールとエリースの友情が心地よくて大好きなドラマになりました。特に繊細で誠実で不器用なエリースを大いに気に入っていましたが、それだけに、その真面目さがいつか命取りになるのではないかと危惧したことも確かです😔。まさにフィリップの言う通り、最後にカールが側にいてくれて本当に良かった。最後のあのエリースの穏やかで幸せそうな顔だけが救いです

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